「どう見ても危ない」品川ホームで撮り鉄暴走 集団脚立に肩車まで...京急が苦言「マナー守って」
京浜急行電鉄の新造車両を撮ろうと、鉄道ファンら十数人が禁止行為の脚立を使うなどした動画がツイッターに投稿され、疑問や批判が相次いでいる。
駅員が他の業務で見ていないすきに、こうした行為をしていた。京急では、対応に苦慮しており、「危ないので止めてほしい」と話している。
ほぼ全員が電車に近い黄色いブロックの外側に
ダウンを着るなどした若い男性らが駅のホームの端に脚立を立て、カメラを構えている。電車が入ってくる方は、小さめの踏み台に乗るなどしており、密集して人だかりができていた。
この動画は、2022年1月17日深夜にツイッターで投稿された。撮影場所は、東京都内の京急・品川駅とされていた。
10秒ほどの動画を見ると、15人超が集まっており、ほぼ全員が電車に近い黄色いブロックの外側にいた。ホームの柵にまたがったり、大人同士で肩車したりする人らもいた。電車が入ってくると一斉にシャッターを切り、終わると脚立などから降りていた。電車は、真新しい赤と白のツートンカラーで、「試運転」と表示されていた。
ツイートでは、この電車は、京急が21年春から導入し、「Le Ciel(ル・シエル)」の愛称が付いた新しい1000形車両の1890番台のうち、最新の1894番だとし、柵にまたがってまで撮影したことを皮肉っていた。
この投稿動画は、5万回以上も再生され、疑問や批判が相次いでいる。「どう見ても危ないだろ」「一般人にまで迷惑がかかる」「せめてマナーは守って欲しい」といった声だ。
京浜急行電鉄の広報・マーケティング室は19日、J-CASTニュースの取材に対し、1894番の電車が17日夜に試運転を行い、品川駅のホームで駅員が他の業務に追われて見ていないところで、実際に鉄道ファンらの行為はあったと認めた。
「柵にまたがったり、肩車をしたりするのも止めてほしい」
「駅員は、鉄道ファンらが集まっているとの認識はありましたが、間に合いませんでした。終わった後では、注意しようがなくできませんでした」
駅のホームで脚立や三脚を使う行為については、京急では、ルールとして遠慮してほしいという内容の貼り紙を出している。改札の中に持ち込むことについては、他の用途に使うこともありうるため、禁止にはしていないという。
「持ち込み禁止にできない以上、マナーを守る良心に委ねています。ホームで脚立などを使うのは、ご自身ばかりでなく他のお客様にも危険で、事故に憂慮しています。踏み台にしても、同じことです。柵にまたがったり、肩車をしたりすることにつきましても、人が集まる場所は危ないので避けてほしいと思っています」
試運転の情報は、公式にアナウンスしていないというが、鉄道ファンらがなぜその情報を得たのかについては、分からないとしている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)