「負けているのにどうしてパチンコするの?」という質問 それはねえ、依存しちゃってるからだよ!
先日、1万2000円以上も失ってしまった。言うまでもなく、パチンコでやられたためである。
それ以前には9連勝を記録し、まるで王様になったような気分であったが、僕が大好きな機種が撤去されてしまったのが運の尽き。悲しいかな、その心の動揺がヒキに表れてしまったに違いない。きっとそうだ。
でも冷静に考えれば、冬のボーナスの時期だし輪を掛けて回収する時期だから、この程度の負けで済んでまだよかったのかもしれない。そう思うことにしよう。
さて。世の中には僕のような年間収支が大体プラスで終わる運のいい奴もいるが、そうではない人も多い。負けても負けても、まだ夢を掴もうとするさわやかな男たちもいる。
今回は、どうして負けてるのにパチンコをしようと思う人がいるのか。その理由を説明していきたい。……といっても、大体みんなが想像する通りなんだけども。(文:松本ミゾレ)
依存症だから負けても勝ってもパチンコをするんや!
先日、5ちゃんねるに「煽り抜きで、本当に正直に質問したいんやが、収支マイナスなのにパチンコに通うのは何故?」というスレッドが立っていた。スレ主は「収支マイナスという事実を冷静に見た時にもうパチンコに期待できないのでは? 何故また通うのですか?」と質問を投げかけている。
これに対してはもう「依存症だからです」と返すのが一番いい。だってそうだもの。勝ってても負けてても、パチンコをしている人は大体依存症である。
「自分はそこまで酷くない」とか言っちゃう人もいるけども、そういう人のつけてる収支アプリとか見せてもらうと、年間80回とかパチンコしてることが記録されてるし。4、5日に1回ペースでパチンコするんだから、そりゃもう依存症も依存症。大依存症である。
酷い場合、年間300日オーバーでパチンコしてるって奴もいる。こういう人たちは勝ってても負けてても、とにかくパチンコをするのが主目的になっちゃってて、それ以外のことにあんまり気が回らないところがある。僕も含め、他にしたほうがいいことはあるんだけど、最低限のことだけしてパチンコをしようと思っちゃう傾向がある。
負けてるのにパチンコ屋に行く人たち、その理由は一応色々あるが……
ところが、こうした依存症社たちに「何でパチンコ行くの?」という話を振ってみると、意外と正直に「依存症なんだわ」と答えることはない。これが面白い。
「いやあ、ダメだよね〜行き過ぎだよね」と素直に依存してることを認める人って実は少ない。みんな依存症なりにプライドというものがあるのか、正直になれないのだ。
たとえば僕の周りには「依存してないよ、勝てるから行くんだよ」と、明らかに負けてるのに本気でちょっとムキになって言い張る人がいる。また「家の近くにパチンコ屋があって、うちのトイレはウォシュレットないから、そこでトイレを借りるために少しだけ遊ぶ」という人も。それから「あくまで趣味だよ、だからお小遣いの範囲でやってる」って人も。
傾向としては、お小遣いの範囲だけで遊んでいるんなら別に問題ないというか、さっくり負けたら翌月まで我慢できてそうなイメージがある。しかし実際は、少ないお小遣いを1パチや5スロなど、低いレートで時間を掛けてどっぷり遊んでる人も多い。こういうのも世間から見れば、立派なパチンコ依存症だろう。
今回紹介したスレッドにも、そうした人たちの言い訳や言い分が色々と書き込まれている。
ちょっと引用させていただきたい。
「金を稼ぐことではなくその瞬間を楽しむことが目的だから。娯楽に金を払ってるだけ」
「なんでパチンコだけマイナスとか言われんねん。どの趣味だってプラスになるものなんかほぼないやろ」
「黒字になる趣味なんて一握りやしね」
と、こんな具合。「その瞬間を楽しむ」ってのも、やってる人からすると分かる部分はあるけど、やっぱりパチンコしない人からすれば、これほど無駄な趣味もないように映るよね(笑)。
まさか、そういう人たちに「俺たちのやってることを理解するためにもパチンコしろ」なんて言えないけど、実際やらない人には分からない、変な焦燥感。パチンコをしなければならないという義務感みたいなのが体の中に渦巻く感覚は、非常に恐ろしいものである。
まあ、でもお金を賭けてやる遊技なんだから、そのぐらいヒリヒリしちゃうし、「もっともっと!」ってなるのも当たり前のことなんだけど。