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Netflixは先週から日本でもモバイル向けゲームの配信を開始していますが、記事執筆時点ではAndroidデバイスのみ。iOSデバイス向けには年内対応と予告されていますが、具体的にはどのような形で提供されるかは明らかにされていません。

これにつき、各ゲームはApp Storeを通じて個別にダウンロードすることになるとの噂話が伝えられています。

これはBloombergのMark Gurman記者が、ニュースレターPower Onの最新号にて報じているものです。アップルはサードパーティ製アプリ内でゲームを追加提供することには以前から難色を示しており(初期のFacebookアプリなど)どのように折り合いを付けるのか、という疑問に答えたかっこうです。

今回の情報は、iOSアプリ開発者のSteve Moser氏がNetflixアプリを解析して、アップルの規約を回避するための興味深い解決策を発見し、Bloombergに伝えたしだいです。

現在NetflixのAndroid向けアプリでは、ゲーム専用のタブを設けており、各ゲームをタップするとGoogle Playストアが開いてダウンロードが求められます。そしてゲームアプリを起動後に、Netflixアカウントにログインが求められるしくみです。

この段取りは、おそらくiOS版でも同じようになる模様です。すなわちNetflixアプリ内からApp Storeに飛び、そこでゲームをダウンロードしてから、Netflixのアカウントにサインインするということ。決してスマートなやり方とは言えませんが、技術的にはApp Storeのガイドラインに違反しているわけではありません。

しかし一方で、アップルがAndroidで表示されるゲームタブをiOS版では無効にする可能性も指摘されています。そうした事態がなかったとしても、Gurman氏は消費者が「オールインワンサービスを好む傾向がある」ため、「Netflixのゲームサービスを成功に導く」ことはないだろうと述べています。

さらにGurman氏は、この制約を回避するにはNetflixが「クラウド(ゲーミング)への移行」を行うだけでなく、アップルにルールの変更またはNetflixでの例外を認めさせる必要があると続けています。

NetflixがiOSおよびiPadOSでのゲーム提供をいつ始める予定かは不明ですが、どのような反響があるのかは興味深いところです。またアップルにとってもNetflixは、かつてアプリ内購入継続を懇願したほど重要な存在ではありますが、今後は例外を認めてiOS向けNetflixクラウドゲーミングが始まるのか。それとも、iOS版アプリにゲームカテゴリのタブが追加されないまま終わるのか、今後の対応を見守りたいところです。

Source:Bloomberg

via:9to5Mac