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紙チケットは真の記念品になりました!

立派な「観衆」としてつとめを果たす。具体化された目標を見据え、東京五輪への気持ちは日々高まっています。ついに残り30日を切り、8年間あまり待ってきた日が、目の前まで迫ってきました。全然近づいている感じはしませんが、しずかーに近づいてきているのでしょう。まるで感染対策を怠らない観衆の移動のような、静かな静かな動きです。

23日にはさらなる安心安全を目指して、観衆たちへ向けた観戦ガイドラインの公開と、観客数上限決定に伴うチケット再抽選&払い戻しの詳細が発表されました。個人的には2枚持っている東京五輪チケットは再抽選の対象とはならず、引き続き生き残っていますが、それも感染拡大状況によっては無観客開催となることもあり得るもの。毎日が緊張感あふれる「試し」の時間です。再抽選を潜り抜け、感染拡大を抑制し、当日を目指す。そのドキドキもまた思い出深いものとなるでしょう。

↓7月6日未明にもう一回抽選(落ちる一方の)をやらせていただけるなんて、何とエンタメ感あふれる大会でしょう!

ウルトラクイズでハワイに着いたあと、飛行機降りるときに失格になるアレみたいな感覚!

開会式のチケットが当たったみなさん、できることは何もありませんが、頑張ってください!

ここで落ちたら、いい話のタネになりますよ!



せめて「もう行かない」と決めている人の払い戻しを先に受け付けたうえで、「行きたい勢」だけでのファイナルアルティメット抽選でもよかろうにと思いましたが、スケジュールを見てそれも無理だと納得しました。払い戻しを受け付けるとなれば、当然ある程度の期間を設ける必要がありますが、「行かない人の払い戻し手続き」⇒「抽選」⇒「落ちた人の払い戻し手続き」では払い戻し期間を2回設けることになり、現実的ではありません。もちろん、事前に「抽選不参加」を表明する仕組みなど用意されていませんので、これから組み込むのも難しいのでしょう。「もう行かないと決めている人が当選」したぶんは、安心安全へのバッファと思うしかありません。

そうしたスケジュールもあって、シレッと「紙チケットの配送は諦めたわ…」というお知らせもされていました。大会までの期間が短いことから、東京五輪はすべてのチケットがホームプリントチケット(プリントアウトする用のPDF)になるとのことで、各自で印刷して持っていく形となるのだそうです。「公式グッズのチケットホルダーとは何だったのか…」という気もしないではありませんが、これもまた致し方ありません。幸いなことに、紙チケットを選択していた人には、大会後に記念品として紙を送ってくれるそうなので、めでたく僕の手元には未使用新品の東京五輪紙チケットが2枚残ることとなりました。ある意味、ありがとうございます!

↓どうせ記念品にするので、パラリンピックも紙はあとで送ってくれればいいですよ!

「紙チケットは配送料もかかるしいらない」
「ホームプリントチケットというのは…」
「プリンター使うやつだろ?」
「家にプリンターないからな…」
「やっぱ電子チケットにするか」
「モバイルチケット選択〜」
(2年後)
「全部ホームプリントチケットにするわ」
「だから、プリンターないんだって!」

そういう人はプリンターを買うか、コンビニで印刷してください!

全部電子チケットにして「スマホがない人にスマホ買わせる」よりは現実的選択!


もともと予定されていた公式リセールサービスもやめるとのことで、東京五輪に関するチケット関連の動きはこれで最後となりそう。リセール狙いだった開会式への参加もなくなりました。まぁもっとも規約を見ると「チケット購入者は、チケット購入者の親族または友人、同僚その他の知人に対する場合に限り、同サービスによらずチケットを譲渡することができます」という条項がまだ残っているので、ワンチャン友だちから譲ってもらうパターンがあるかもしれませんが、それも安心安全の観点からは塞いでいくのではないでしょうか。「その他の知人にメルカリを通じて仲良くなった友だちは入りますか?」「ラクマの友だちは入りますか?」「LINEグループは?」とか聞かれても困りますしね。

↓お金さえあれば旅行チケット扱いの「公式ホスピタリティパッケージ」を買えばいいんですけどね!

開会式も109万9945円から販売中!

体操男子予選セッションの13万2000円はちょっと心が動きますね!

こちらは「旅行チケット」なので、再抽選の対象外となっておりますよ!



そうして本番までたどりついたとしても、まだドキドキは終わりではありません。あわせて公表されたチケットホルダー向けのガイドラインには、なかなか厳しい内容が書かれておりました。内容自体で目新しいのは「ハンカチを持参すべし(手を拭く用)」「酒類の持ち込み禁止、販売もしない」というところくらいでしたが、「厳格さ」というのはなかなか際立ったものがありました。

たとえばガイドラインには「体温37.5度2回連続超えで入場お断り」となることが大きく記載されています。「場合がある」ではなく「お断りします」という記載なので、本気の追い返しとなるのでしょう。さらに、「だるさがある」「咳、のどの痛みなど風邪の症状がある」「臭覚・味覚に異常がある」にあてはまる場合も入場がお断りされるとのことですし、直近10日間程度にPCR検査陽性歴があって陰性証明ができない人も入場お断りだそうですので、コロナも風邪もとにかく体調を崩すのは一切ダメです。さらに「濃厚接触者」として自宅待機中の人はもちろん、「同居家族が自宅待機中」の人もダメだそうですので、観戦の前は2週間くらい誰にも会わないのがよさそうです。

「観戦するだけでも結構大変だな…」
「どこまで本気かは知らないが」
「かなり厳しい姿勢で臨むようだ…」
「この基準で明日開会ならば」
「ウガンダ選手団は当面全員観戦不可だな…」
「発熱は本気で拒否されそうだし」
「何かあったあとの追跡もガチ感がある」
「陽性者が出たら、その座席番号とかを」
「公式サイトとSNSで公表するらしい」
「個人は特定されない形にするそうだが」
「座席番号わかったら映像で特定できそう」
「絶対に体調を崩すわけにはいかないぞ!」
「アスリート並みの調整をせねば!」
「よし、大会期間中だけでなく」
「その前も出勤しないようにしよう!」
「もしもし会社ですか?」
「1ヶ月休みます!よろしく!」

↓観戦予定のみなさん、しっかり読んでいいオリンピックにしましょうね!


↓ちなみにお酒は持ち込みも販売も禁止です!

酒屋がこれ以上「悪」とされないように断腸の思いでの販売取り止め!

大会を迎えるにあたってやはり考えていきたいのは、今の「何もしない」ことを是とする向きは本当に正しいのか、ということです。よくないことがあるなら、それを避けるような振る舞いをもって、「どうにかしてできる」ように世のなかを変えていかないと互いが互いを苦しめ合う暮らしは永遠に終わらないでしょう。僕もたまたま「まったく困っていない」クチなので、「それも中止!」「あれも中止!」「全部中止!」というポジションを取っても痛くもかゆくもないのですが、やっぱり人情がそれをさせてくれないのです。

酒類販売が禁止されたアサヒビールなんて本当にかわいそうです。スポンサーをやって独占販売権を対価として得たのに、それを自ら捨てるのですから。「酒がアカン人にさせるのではなく、もともとアカン人であることを酒が暴く」なんて言葉があるように、酒自体はウイルスを広めません。酒によって気持ちが緩んだとき、緩んだ人の振る舞いが飛沫を飛ばすのです。それは飲み方や自制心で十分抑制できるものですし、そうなるように人々の行動を変えていくほうが前向きな進歩だと僕は思います。そうした日本の観衆の姿を世界に示す機会でもあったのに、と思います。定番の「スタンドのゴミ拾い」ネタのように、「スタンドの静かな一人呑み」を見せる機会だったのにと。

ただまぁ、居酒屋が引きつづき責められるなかで、メーカー直販店だけはガンガン売っている……では立つ瀬もなかったのでしょう。最終的には「組織委員会は酒類販売の姿勢を見せつつ国内世論の反発具合を確認し」「それをもって対株主を含めた意志決定の根拠とし」「スポンサーとしては損害賠償等を請求せずに自らの意志で酒類販売を取り止める姿勢を見せた」という流れとなったのも、この結論を軟着陸させるテクニカルな手順だったのだろうと思います。

「売ってもいいです」(約束は反故にせず)
「でも猛反発です」(対株主の説得材料)
「自ら止める」(損害賠償は訴えません)

これで誰も責めない、どことも揉めない体裁を整えたのだろうなと。全員バカだからドタバタしていたのではなく、長い時間をかけて積み上げた約束を認識しながら、それでも揉め事にならないようにこの結論にたどり着くためには、このステップが必要だったのでしょう。だって、組織委員会から内々に「止めて」って言ったらアサヒとしては一回「金返せ」って言わないといけないじゃないですか、嘘でも。スポンサー費を払っている以上、対株主的にもすんなりとは引っ込めないでしょう。ましてや自ら自発的に引っ込む結論など、出したくても出せるはずがありません。その結論を出すための必要なステップとして、世間の声をあげていただいたのです。みなさん大人だなと思います。

こういう身を切るようにして積み重ねた尽力を大切に、僕も「観衆」として立派につとめを果たしたいと、改めて思います。みんなが痛みを負いながら、東京五輪・パラリンピックができるように尽力してくれている。それは翻って、今自由を奪われている人たちが、「何もしない」を是とする世界から、「どうにかしてできるように尽力する」世界に立ち戻るためのきっかけでもあります。それを思えばワクチンの副反応など気にもなりません。今この世界でワクチン以上にこの事態に効くクスリはないのですから。みんなのために、自分のために、明日のために、打つべし。

残り1ヶ月、できる限りの備えをして本番に向かいます!



ドライ党ではないですが、会場ではアサヒドライゼロを飲むことを約束します!