太陽光発電など再エネ事業で成長 テクノシステム(神奈川)が民事再生へ、負債約150億円
6月上旬をメドに法的申請、神奈川県の大型倒産としては今年最大
(株)テクノシステム(TDB企業コード:967820079、資本金10億5048万7615円、神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1、代表生田尚之氏)は、5月17日までに事後処理を高柳孔明弁護士(東京都港区新橋1-16-4、リーガルキュレート総合法律事務所、電話03-6206-1436)に一任し、法的申請の準備に入った。6月上旬をメドに、東京地裁へ民事再生法の適用を申請する意向。環境関連機器の開発からスタートしたベンチャー企業で、海水用淡水化装置や食材定量吐出装置「デリシャスサーバー」の開発販売が主軸だったが、2012年頃より太陽光発電事業に本格参入。投資家やオーナー企業向けのメガワットクラスの大型案件やプロジェクトの受注増に伴い業容は拡大を続け、2019年11月期の年売上高は約161億3900万円を計上し、株式上場も視野に入れていた。
当社の扱う製品はさまざまなメディアで紹介されるなどしていたが、電力買い取り価格の低下に比例する形で粗利益率が低下、発電用地の先行取得に伴う年商規模の借り入れ負担も重荷となっていた。この間、多数の取引金融機関から資金調達して繰り回していたが、次第に資金繰りに支障を来すようになり、2020年以降、取引先への支払遅延や返還金請求訴訟が散発していた。内部体制の不備もあって、当社に関する様々な風評も飛び交うなか資金調達は限界に達し、今回の措置となった。
負債は約150億円(うち金融債務は約90億円)の見込み。
なお、神奈川県の大型倒産としては今年最大の倒産となる。