熊本にエールを「くまもと復興映画祭2021」開催!注目の10作品&登壇ゲスト

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熊本県出身の行定勲監督がディレクターを務める「くまもと復興映画祭2021 Powered by 菊池映画祭」が、2021年も4月16日(金)〜18日(日)の3日間、熊本城ホールで開催されることが決定!

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上映作品のラインナップと行定監督のメッセージが届きました。

昨年、コロナ禍という未曽有の難局にも屈せず、感染防止を徹底させ、小規模ながらもリモートも組み込んだ新時代のスタイルで熊本の人たちや映画ファンに勇気と元気をくれた同映画祭。

今年も急ピッチで復興を進める熊本にエールを贈るべく、選び抜かれた9作品を上映し、多彩なティーチインゲストの登壇も予定されています。

オープニング作品:熊本の情景を記録した行定勲監督作

『いっちょんすかん』(2018)4月16日(金) 17:30〜

行定監督が2016年に起きた熊本地震の3日間の出来事を、『うつくしいひと』(16)、『うつくしいひと サバ?』(17)の登場人物・田上(米村亮太朗)とその恋人(倉科カナ)とのラブストーリーを中心に笑いと涙で描いた39分の短編。

タイトルは、熊本弁で「まったく好きじゃない」の意味。

必見!“日本映画伝説の傑作”が4Kデジタルで

『丹下左膳餘話 百萬両の壺[4Kデジタル復元・最長版]』(1935)4月17日(土) 10:00〜

※ティーチインゲスト…ミルクマン斉藤(映画評論家)

28歳の若さで亡くなった名匠・山中貞雄の代表作で、現存する3作品のうちの1本。

名優・大河内傳次郎が浪人・丹下左膳を演じたこの傑作時代劇を4Kデジタル復元・最長版で上映されます。

行定勲監督を「映画の道」に導いた名作

『夢みるように眠りたい』(1986)4月18日(日) 10:00〜

※ティーチインゲスト…佐野史郎 ほか

『私立探偵 濱マイク』シリーズで知られる林海象監督の長編デビュー作。

昭和30年代ごろの浅草を舞台にした、映画にまつわる美しくも儚い恋のミステリーをモノクロ&サイレントで描く。

昨年12月に公開されたデジタルリマスター版で上映。

いま最も勢いがある「俊英たち」の最新作

『くれなずめ』(2021)4月16日(金) 19:00〜

※ティーチインゲスト…松居大悟監督、高良健吾 ほか

『アズミ・ハルコは行方不明』(16)、『君が君で君だ』(18)などの松居大悟監督が、自身の体験をベースに描いたオリジナル舞台劇を映画化。

高校時代につるんでいた6人の仲間が、友人の結婚披露宴で余興をするために5年ぶりに集まるが……。

6人を演じるのは成田凌、高良健吾、若葉竜也、浜野謙太、藤原季節、目次立樹木。

『街の上で』(2019)4月18日(日) 17:30〜

※ティーチインゲスト…今泉力哉監督、若葉竜也 ほか

『愛がなんだ』(18)、『あの頃。』(21)などの今泉力哉監督が、東京の下北沢の古着屋で働く青年と4人の女性の出会いをオリジナル脚本で描いた恋愛群像劇。

下北沢に実際にあるスポットが登場したり、下北沢で実際に交わされていそうな音楽や映画をめぐる若者たちの会話が挿入されるのが面白い。

『愛がなんだ』の成田凌もセルフパロディ的な役どころで友情出演しています。

次世代を担う新鋭、異能たちの野心作が続々!

『サマーフィルムにのって』(2021)4月17日(土) 13:00〜

※ティーチインゲスト…松本壮史監督、伊藤万理華 ほか

時代劇オタクの女子高生が映画制作に挑む姿を、SF要素を織り交ぜながら描いた青春ストーリー。

主演は元「乃木坂46」の伊藤万理華で、彼女が主演したテレビドラマ「ガールはフレンド」も手がけた松本壮史監督の長編映画デビュー作。

『彼女来来』(2021)4月17日(土) 15:30〜

※ティーチインゲスト…山西竜矢監督、前原 滉、村田寛奈 ほか

演劇ユニット「ピンク・リバティ」の代表で、劇作家・演出家として活躍する山西竜矢がオリジナル脚本で撮った長編映画デビュー作。

ある夏の日、キャスティング会社で働く30歳の紀夫が帰宅すると、そこには交際3年目の恋人・茉莉の姿はなく、代わりに見知らぬ女がいて……。

関西の人気バンド「Vampillia」のバイオリニスト・宮本玲が音楽を担当。

『由宇子の天秤』(2021)4月17日(土) 17:50〜

※ティーチインゲスト…春本雄二郎監督 ほか

『かぞくへ』(16)の春本雄二郎監督が、『火口のふたり』(19)の瀧内公美を主演に迎えて、現代の情報化社会が抱える問題や矛盾を炙り出することに挑んだ社会派ムービー。

ドキュメンタリー・ディレクターの由宇子は、3年前に起きたいじめによる女子高生の自殺事件の真相を追っていたが、学習塾を経営かる父親・政志の思いがけない行動によって自らの信念を揺るがす究極の選択を迫られることになる。父親の政志役には光石研。

2021年、第71回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に正式出品されました。

『佐々木、イン、マイマイン』(2020)4月18日(日) 12:50〜

※ティーチインゲスト…内山拓也監督 ほか

初監督作品『ヴェニタス』(16)でPFFアワード2016の観客賞を受賞し、人気バンド「King Gnu」や平井堅のMVも手がけている内山拓也監督が昨年発表した大ヒット青春ムービー。

俳優になる夢も同棲中のユキとの生活も上手くいかない悠二は、高校の同級生・多田と再会し、在学中にクラスのヒーロー的存在だった佐々木との日々を思い出します。

やがて、稽古を続ける舞台の内容が過去と現在し、日常が加速していく悠二の電話に佐々木から数年ぶりに電話がかかってきて……。

主人公の悠二を『his』(20)、『くれなずめ』(21)などの藤原季節が演じ、「King Gnu」の井口理、鈴木卓爾、村上虹郎らが脇を固めています。

『わたしは元気』(2020)4月18日(日) 15:40〜

※ティーチインゲスト…渡辺紘文監督、渡辺雄司(音楽監督) ほか

長編デビュー作『そして泥舟はゆく』(13)から一貫して独自の創作活動を続けている、渡辺紘文と渡辺雄司の兄弟が中心の映像制作集団「大田原愚豚舎」の長編第7作。

栃木県大田原で暮らす小学3年生・のりこちゃんのある1日をありのままに描き出します。

渡辺紘文監督が原作、脚本、製作総指揮、編集のほか、本作では撮影も担当。

主人公ののりちゃんを撮影時、実際に小学3年生だった久次璃子ちゃんが演じ、音楽で渡辺雄司が参加しています。

ヨーロッパ最大のアジア映画祭として知られる第22回ウーディネ・ファーイースト映画祭でワールドプレミアを行い、現地でも大きな話題を呼びました。

「くまもと復興映画祭2021」開催を告げる、行定勲監督からのメッセージ

激しい揺れに襲われた深夜1時すぎ。長い揺れがおさまり、窓から外を見渡すと街は闇にのみ込まれていた。

熊本城の方向に白い煙のようなものが見え、轟音が聞こえてきた。世が明け、路上に散乱した石垣を見た衝撃を私は忘れない。あの日から5年が経ちました。

新型ウィルス感染、令和2年7月豪雨と難局に立たされながら、熊本地震からの復興の途上にある熊本の地で、今年も映画祭を開催できることを嬉しく思っています。

熊本城に新しい天守閣が、そして新阿蘇大橋開通と少しずつ前進する熊本にエールを贈りたいと、9作の珠玉の映画を選出しました。

公開前の最新作から、私に映画を目指すきっかけを与えてくれた名作と、すべてが思い入れのある素晴らしい作品ばかりです。

日本映画界を支える監督や俳優を招聘し、熱い映画の話を存分にしてもらおうと思っています。スクリーンから映画の力を浴びて、元気になってくだされば幸いです。

ティーチインゲストの最新情報や会場までのアクセス、チケットの購入方法などの詳細は「くまもと復興映画祭2021 Powered by 菊池映画祭」公式HPで確認してください。