衝撃的! まるでアナ雪の世界!? なぜ「スイフト」が氷漬けになった? 魔法のような珍事とは

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十数年に一度の大寒波に見舞われた秋田県

 2021年1月8日にSNS上で、天井に連なる氷柱と氷で覆われた1台のクルマが映し出された投稿が話題となっています。
 
 氷漬けされたクルマ、そしていまにも落ちてきそうな氷柱はどのような経緯で誕生したのでしょうか。

スズキ「スイフト」が氷漬け!? 水道管破裂からの衝撃の光景が待っていた!(画像:えんどれ(@endore04)さん)

 この衝撃的な写真は、えんどれ(@endore04)さんが「出勤したら駐車場が凍ってた。水道管破裂するとこうなる」といった文章とともに投稿しました。

【画像】スイフトが氷漬け…。 カチコチな衝撃的場面を目撃せよ!(10枚)

 その写真の衝撃さから、16万件以上のいいねと4万2000件のリツイートがされていて今現在も拡散され続けています。

 なぜこのような状態が起きてしまったのでしょうか。

 投稿された1月8日は日本列島に強い冬型の気圧配置となっており、日本海側では広く雪が降り、大雪、吹雪に警戒が必要とされていました。

 えんどれ(@endore04)さんの住む秋田県では、1月7日の暴風雪により秋田市や八峰町を中心に6万7千戸が停電したとされています。

 それにより秋田県警では8日の朝8時半時点で50箇所の信号機が止まっていたと伝えています。

 さらに当時の秋田の最低気温はマイナス8度の予報とされていたことから、気温が一段と冷え込む早朝に凍結した水道管が膨張してしまい、結果的に2階部分の水道管が破裂したことで、真下の1階部分に駐車していた車両もろとも凍結したと考えられます。

 えんどれ(@endore04)さんは当時の状況について、以下のように話します。

「出勤して駐車場を見るとこの光景を目にして非常に驚きました。

 当時、前日から暴風雪となっており気温もかなり低く、2階の水道管が破裂したようです。

 水道管破裂後、2階から1階の駐車場に大量に水漏れし、気温が低さから写真のように凍ったという状況です。気温の低い地域の人は、水道管の破裂にはお気をつけ下さい」

 その後について、えんどれ(@endore04)さんによるとスコップを使用して氷を破壊して無事クルマを脱出することができたようですが、気温がずっと氷点下のため駐車場や建物通路は氷漬けのままだったそうです。

 水道管凍結について、秋田県と同じ日本海側の新潟県上越市 ガス水道局 維持管理課の担当者は以下のように話します。

「水道管の凍結による問い合わせの件数は、2021年ですでに2、3件、2019年は0件、2018年は100件以上といったように寒気やその時の平均気温によって変わってきます。

 月別でいうと寒波が強くなる1月半ば頃に件数が多くなるといった状況です。

 水道管は、一度凍結してしまうとその日の気温が大幅に上がらないと溶けないため、水道の使用ができなくなるので注意が必要です。

 上越市では、事前に気温が低くなると分かっている日は、市民に一斉メールや放送で呼びかけ注意を呼びかけています」

水道管が凍結しないために対策する方法とは?

 一般的に、寒冷地の住宅では断熱、高気密に特化した施工がおこなわれた作りの建物が多いですが、今回のような屋外に水道管がむき出しとなっている建物は、気温の変化によって凍結や破裂してしまう恐れがあります。

冬場には水道管が凍結して破裂するトラブルがあるという

 積雪地域では水道管の凍結は珍しくなく、日本気象協会では「水道凍結指数」といった、冬の強い冷え込みで発生する水道の凍結の注意を促す指数を示す情報が公開されています。

 水道管が凍結してしまうと、日常生活に支障をきたすため回避したいものですが、どういった対策を取ると良いのでしょうか。

 水道管の凍結を防止する方法として、前出の担当者は次のように説明しています。

「気温がマイナス4度になると水道管が凍りはじめ、連続してマイナスの気温が続くと凍って溶けなくなってしまいます。

 その場合は、ぬるま湯を水道管にかけたり、ドライヤーの温風を当てることで徐々に溶けていきます。

 事前に気温が低くなると分かっている日は、えんぴつの芯の太さくらいの水の量を常に出しっぱなしにしておきましょう。水は出しっぱなしにしておくことで凍りにくくなります」

※ ※ ※

 ほかにも、むき出しになっている配管や散水栓に保温材を取り付けるといった方法や、蛇口のタイプによっては水抜きができる場合もあります。

 気温の低くなる地域では、水道管が凍結しないよう対策をしておくと良いでしょう。