まさかの凡プレーをしてしまったジャイアンツのハンター・ペンスの心境は…【写真:AP】

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平凡な飛球を見失ったペンス、痛恨ミスの心境は?

 まさかの形でノーヒットノーランが消滅――。米大リーグ・ジャイアンツのジョニー・クエト投手が8日(日本時間9日)のドジャース戦で5回まで無安打投球。しかし、左翼への平凡なフライでまさかの珍プレーが起き、安打を許してしまった。米ファンにはクエトへの同情が広がっていたが、まさかの凡ミスでクエトの偉業を消してしまった左翼手ハンター・ペンスは「ミスの後にはお腹がむかむかした」と本音を明かしているようだ。

 勘弁してくれよ……。投手の嘆く声が聞こえてきそうだ。6回無死走者なし。右腕クエトが8番打者に渾身の直球を投げ込んだ。高めの球を相手は打ち上げる。平凡なフライが高々と上がり、左翼手のハンター・ペンスは定位置から少し前に出ながら両手を広げた。1アウトだ……と安心したのもつかの間だった。

 三塁手が慌てて「下がれ!」とジェスチャー。なんとペンスはボールを見失っていたのだ。混乱するペンスをよそに、ボールは遥か後方にポトリ。中堅手がカバーに入ったが、記録は三塁打となった。クエトも少し落胆した様子。クエトとペンスの反応をアップで捉えたものを含め、2本の動画を公開した米スポーツ専門局「ESPN」のスポーツ情報番組「スポーツセンター」は「こういうわけでジョニー・クエトのノーヒットノーランが終わる」と記している。

 まだ6回だったとはいえ、偉業の可能性をつぶしてしまった当事者のペンス。試合後は責任を感じていたようで、NBCスポーツのサンフランシスコ・ジャイアンツ番記者アレックス・パブロビッチ氏のツイッターによると、こう話していたという。

「ノーヒットノーランを台無しにしてしまい恐怖を感じた」

「クエトが特別なことを成し遂げようとしていたから、ミスの後にはお腹の辺りがむかむかした」と言い、さらに「ノーヒットノーランを台無しにしてしまったことに恐怖を感じた」と心境を明かしていた。

 味方の足を引っ張ってしまったと自覚していたペンスだったが、その後自身のツイッターには自身の守備位置と、はるか後方に落ちたボールの落下地点の画像を投稿。文面には「評価を逃してしまった時でさえ、自分たちを支えサポートしてくれるチームメイトの素晴らしさは存在する」とつづっている。

 クエトはここから崩れて4失点。それでもチームは勝利したことで、ペンスはほっと胸をなで下ろしているようだ。(THE ANSWER編集部)