ユニクロ、2021年秋冬からアルパカの使用廃止

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 「ユニクロ(UNIQLO)」が2021-22年秋冬シーズンの商品から、アルパカの使用廃止を決めたことが分かった。

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 近年アパレル業界ではアルパカを含む動物系素材の使用や調達方法について見直されている。アメリカの動物の権利団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(People for the Ethical Treatment of Animals、以下PETA)」は、アルパカの毛刈りについてペルーのアルパカ農場「マルキニ(MALLKINI)」覆面調査した際にアルパカの扱いが残虐であることを告発。PETAによると、複数のアパレル企業がマルキニとの取引停止を決めたという。

 ユニクロもPETAからコンタクトがあったが、アルパカの使用中止はブランドが進める社会と環境に配慮したサステナブルな商品の実現に向けた取り組みの一環で決定したものだと説明する。また、これまでの素材調達においてマルキニとの取引は無かったことが確認されている。

 ユニクロを擁するファーストリテリングでは、環境に配慮したサステナブルな商品の実現に向け、継続的に動物系素材の調達方法などの見直しを推進。2018年秋冬シーズンからグループの傘下ブランド全てでリアルファーを使用しておらず、2020年までにモヘアの使用を取りやめることが決まっている。ダウンやフェザーについても、強制的に給餌した鳥からの採取や鳥が生きている状態で羽を引き抜くといった残虐な方法で採取されたものの使用を廃止。2020年の生産分からは全てのダウン商品を、第三者認証機関「レスポンシブル・ダウン・スタンダード(RDS)の認証を取得した縫製工場で生産している。

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