平昌五輪でのアリーナ・ザギトワ【写真:Getty Images】

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フォーブス誌ロシア版が「いかに1年で100万ドル以上稼いだか」を分析

 フィギュアスケートアリーナ・ザギトワ(ロシア)。母国のみならず、世界中のファンから愛されている平昌五輪女王について、米経済誌「フォーブス」ロシア版が注目。母国で40歳より若い、成功したスポーツとショービジネスの有名人40人のうち、31位にザギトワをピックアップし、「いかに1年で100万ドル(約1億700万円)以上稼いだか」と分析している。

 同誌はロシアにおける40歳以下の有名人40人をピックアップ。31位に入ったザギトワについては「最も若い参加者。昨年、18歳の彼女は110万ドル(約1億1800万円)近く稼いだ」と紹介している。

 記事では、同じくロシアのメドベージェワが注目された2018年の平昌五輪で、ザギトワが金メダルを獲得したことが「ザギトワの勝利に劇的要素を加え、彼女を取り囲むメディアによる報道過熱を一層高いものにした」と記載。続けて「フィギュアスケートの主要な大会のトロフィーをすべて集めた。そして2019年の12月には自身のキャリアを一時的に休止すると発表した」と紹介している。

 同誌は、ザギトワがキャリアを休止することを国営放送、しかも生放送で発表したことや、2019年のGPファイナルのエキシビションで演技できないことを自ら観客に謝ったことなどに言及。母国フィギュア界でヒロインとして位置づけられることになったザギトワについて、コミュニケーションエージェンシー「PRP」の副社長を務めるナリネ・カプリエリャン氏の言葉をこう伝えている。

「特に大切なのは、彼女が人工的につくられたヒロインにみえないことです。アリーナは複雑なイメージを持っています。外見は彼女はエルフですが、中身は不屈の戦士です。企業はいつもそういったヒストリーを持った強い個性に引き寄せられます。ブランドは自分たちの価値を放送したいし、人もしくはスポーツやショービジネスのスターを通して自分たちのストーリーを伝えられることをとても重んじる」

日本の活動も大きな収入源に「アイスショーは一番報酬良い」

 企業にとってザギトワは魅力的であり、複数の企業のPRなどに携わっていることが、彼女の収益につながっていると同誌は考えているようだ。

 加えて、アイスショーでの収入が大きいことも注目している。記事では、「2019-2020シーズンの冬、ザギトワはキャリアを一時的に休止しタチアナ・ナフカ氏のアイスショー『眠れる森の美女 二つの王国の伝説』で主要な役を演じた」と紹介。22回の出演に対する報酬は「約806万ルーブル(約1200万円)だった」と記載している。

 また、国外のショーに出られることも大きいようだ。スポーツエージェントのマリヤ・シャシナ氏は「日本のアイスショーは一番報酬がいいです。加えて日本のアイスショーへの招待は、スケーターにとって一定のステータスになります。地元の観衆は決してすべてのスケーターを見たいのではない、彼女はとても選択されているのです」と活躍の場が報酬の高い日本にもあることに注目している。

 なお、同誌はザギトワが直近の五輪女王であることなどから「日本でとても愛されている」とし、1回の出演に対して1万ドル(約107万円)以上の報酬を得ていると記載している。(THE ANSWER編集部)