旅行客の宿泊キャンセルや歓送迎会など宴会キャンセルが相次ぎ、先行きの見通しが立たなくなった

(株)安藤(TDB企業コード:890501108、資本金1600万円、鹿児島県薩摩川内市西向田町10-23、代表安藤邦光氏)は、3月31日に事後処理を坂元直人弁護士(鹿児島県鹿児島市泉町2-3、坂元・黒沢法律事務所、電話099-219-1212)ほか3名に一任した。

 当社は1886年(明治19年)創業、85年(昭和60年)12月に法人改組した旅館業者で「割烹旅館安藤」を経営。法事や結納、会食などに利用できる個室のほか、100名以上を収容できる大宴会場を備えていた。一般企業に加えて、スポーツ合宿などの団体客を受け入れるなど、2015年6月期は約1億2400万円を計上していた。

 しかし、その後は東日本大震災を機に川内原発を有する薩摩川内市の景気としては全体的に冷え込んでいたほか、原発稼働再開後も県外資本大手ホテルチェーン等との競争が激化するなど、外部環境は厳しさを増していた。

  また2020年2月頃から徐々に「新型コロナウイルス」感染拡大の影響が出始め、3月には旅行客の宿泊キャンセルや歓送迎会など宴会キャンセルが相次ぎ、先行きの見通しが立たなくなったことで3月31日に運営する旅館を閉館。当社は4月15日までに事業を停止し、今回の事態となった。

 負債は現在精査中。