ロッテ・佐々木朗希、広島・森下暢仁、中日・石川昂弥、ヤクルト・奥川恭伸(左上から時計回り)【写真:荒川祐史】

写真拡大

社会人出身のホークス佐藤は11試合、楽天小深田は14試合に出場した

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、開幕が延期となったプロ野球界。当初の開幕予定だった3月20日からはシーズンと同じ顔合わせで練習試合を戦い、まだ決まっていない新たな開幕日に向けて調整を続けていくことになっている。

 15日までは無観客開催によるオープン戦を行なっていた各選手たち。主力選手たちが状態を上げていく一方で、若手たちは開幕1軍入りを目指して必死にアピールを続けてきた。各チームのルーキーたちの中でも結果を出した選手たちもいた。

 では、大きな期待を背負って各球団に入団してきたドラフト1位選手たちのオープン戦は、どうだったか。見ていってみよう。

○巨人
堀田賢慎投手(高卒)
登板なし

○DeNA
森敬斗内野手(高卒)
出場なし

○阪神
西純矢投手(高卒)
登板なし

○広島
森下暢仁投手(大卒)
4試合0勝1敗0S 4.20
15回13安打2本塁打6四死球16奪三振7失点

○中日
石川昂弥内野手(高卒)
出場なし

○ヤクルト
奥川恭伸投手(高卒)
登板なし

○西武
宮川哲投手(社会人)
登板なし

○ソフトバンク
佐藤直樹外野手(社会人)
11試合19打数7安打0本塁打4打点 打率.368
4四死球 8三振 5盗塁 出塁率.478

○楽天
小深田大翔内野手(社会人)
14試合44打数10安打1本塁打6打点 打率.227
4四死球 5三振 3盗塁 出塁率.286

○ロッテ
佐々木朗希投手(高卒)
登板なし

○日本ハム
河野竜生投手(社会人)
3試合1勝1敗0S 4.00
9回8安打1本塁打5四死球7奪三振4失点

○オリックス
宮城大弥投手(高卒)
登板なし

 今年のドラフト1位の選手たちでオープン戦に出場したのは広島の森下、ソフトバンクの佐藤、楽天の小深田、日本ハムの河野の4人だけしかいない。みな大卒、社会人出身で即戦力として期待された選手たちだ。

昨年ドラフトは高卒7人が1位指名、18年は社会人・大卒7人が1位指名だった

 2019年のドラフトは高卒が7人、大卒と社会人が5人と、高卒選手が数多く1位指名された。5人のうちでオープン戦出場がなかったのは西武の宮川だけ。キャンプ中に右太もも裏の張りを訴えたため、ファームに降格となった。高卒選手たちのオープン戦出場はなし。もちろん将来性を重視し、じっくりと身体作りを課しているということだろうか。

 ただ、これは2018年のドラフトとは異なる様相となっている。2018年のドラフトでは大卒・社会人7人、高卒5人、1位で指名された。12人のうち、オープン戦に出場したのは実に10人に上る。

 西武の松本航投手、ソフトバンクの甲斐野央投手、楽天の辰己涼介外野手、ヤクルトの清水昇投手、巨人の高橋優貴投手、DeNAの上茶谷大河投手、阪神の近本光司外野手と大卒・社会人で入団した7人は全員が出場。高卒でもロッテ藤原恭太外野手、広島の小園海斗内野手、中日の根尾昂内野手が出場。日本ハムの吉田輝星投手とオリックスの太田椋内野手だけ出場がなかった。

 それぞれの選手のポテンシャルも違えば、現時点の身体の強さなどもまちまちで、その年々によって傾向は違うだろう。ただ願うのは、今季なのか、5年後なのか、はたまた10年後なのか、このドラ1選手たちが球界を背負うような選手たちへと成長を遂げていることだ。(Full-Count編集部)