AFX通信によると、日本銀行は、現行の量的緩和政策を解除した後、金融政策の運営のための新たな指標として、インフレ参照値のような緩やかなインフレターゲットの導入を検討している模様だ。複数の国内メディアが2日付で報じた。

　　それによると、日銀は、望ましい物価上昇率をあらかじめ公表する厳格なインフレターゲットの導入には慎重な姿勢を示しているものの、量的緩和政策解除後には、明確な数値指標がなくなるため、より緩やかな目標値を示すことで、政策運営への透明性を高めることを検討している。日銀は同報道に対し、コメントを発表していない。

　　日銀は日本経済のデフレ脱却のため、ゼロ金利政策を導入しているが、市場における過剰流動性資金を吸収するため、ゼロ金利政策の解除に踏み切るとの観測が広がっている。一部の市場関係者の間では、9日の日銀の金融政策委員会で、ゼロ金利政策が解除されると見ているものの、新年度が始まる4月に解除が行われるとの見方が大勢となっている。【了】

■関連記事与謝野経済相、インフレターゲットの導入に慎重姿勢
【差替】小泉首相:日本経済はまだデフレ脱却してない＝経済相発言に異論