ルイス・ネリ【写真:Getty images】

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掲載中の最新ランクにネリの名前なし、一気にランク外とする“処分”か

 ボクシングのWBC世界バンタム級挑戦者決定戦で元WBC王者ルイス・ネリ(メキシコ)は体重超過を犯し、相手の元IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)が規定体重外での対戦に応じず、試合は中止となった。WBCから正規王者への指名挑戦権を剥奪されたネリについて、「ボクシングの聖書」と呼ばれる米専門誌「リング」はチャンピオンに次ぐ、1位としていたバンタム級格付けで一気にランク外にするという“制裁”を加えた。

 ネリは注目を集めた前IBF同級王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)戦の前日計量で体重超過。再計量で落とすことはせず、ロドリゲスが規定体重外での対戦に応じなかったため、試合は中止に。これまでも繰り返してきたウェート問題を再び引き起こし、WBCのマウリシオ・スライマン会長も不快感を露わにするなど、ボクシング界に波紋を呼ぶことになった。

 これを受け、リング誌も厳しい立場を取った。WBAスーパー&IBF王者の井上尚弥(大橋)が3位に君臨する17階級のボクサーの強さを比較するパウンド・フォー・パウンド(PFP)の格付けで知られる同誌は階級毎の格付けも行っている。井上がリング誌選定のバンタム級チャンピオンとして君臨するバンタム級の格付けに異変が起きている。

 11月の最新ランクで、1位に位置していたはずのネリの名前はトップ10になく、一気にランク外に。大降格として“制裁”を加えた模様だ。1位はゾラニ・テテ(南アフリカ)、2位はノニト・ドネア(フィリピン)、3位は王者ノルディ・ウーバーリ(フランス)としている。

 山中慎介との2度のタイトルマッチで、ドーピング違反、体重超過を犯していたネリ。繰り返された問題行動をリング誌も重く見たようだ。(THE ANSWER編集部)