AFX通信によると、2月28日のニューヨーク株式市場は、検索大手グーグル経営幹部から将来の成長性が疑問視されたことに加え、PC大手アップル・コンピュータの新製品への失望感などを背景に、ハイテク関連銘柄に幅広い売りが出ていた。ハイテク銘柄の多いナスダック総合株価指数は、同25.79ポイント（1.12％）安の2281.39ポイントと軟調な展開だった。

　　同日開催された投資家向けカンファレンスでグーグルのジョージ・レイエスCFO（最高財務責任者）は、「成長が減速しており、業績を押し上げる新たな方策を見つけなければならない」と発言した。一方、米コンピューター大手アップル・コンピュータは、同社の超ヒット商品である携帯デジタル音楽プレーヤー「iPod」のホームステレオ「iPod Hi−Fi」と低価格帯のパソコン「マックミニ」の新型モデルを発表した。ウォールストリート・ジャーナルによると、プルデンシャル証券のアナリストは、同社の新製品について製品群の進化を示すものだが、革新性をもたらすものではないとして、1月に新型マックを発表して株価が大幅上伸したのと対照的に市場の評価は厳しかったとの見方を示していた。

　　モルガン・スタンレーのハイテク35種株価指数では6.52％安、フィラデルフィア半導体指数は4.2％安、ゴールドマン・サックスのハードウエア指数は3.89％とそれぞれ下落した。個別ではグーグルが前日比7.11％安の362.62ドル、アップルは同2.50ドル安の68.49ドル、ベトナムでの工場建設で3億ドルの投資計画を正式発表したインテルは8セント高の20.60ドル、オンライン小売のオーバーストック・ドット・コムは過去3年間の財務報告所修正を行うとの発表に圧迫され同2.5％安の22.60ドル、第1四半期の売上予想を下方修正したPMCシエラは1.9％安の10.21ドルでそれぞれ引けた。　【了】