CBS MarketWatchによると、27日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で、米国標準油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の4月物は、前週末に起きたサウジアラビアの石油関連施設へのテロ未遂事件で、英BBCニュースが同日、同国治安部隊が犯人と思われる5人を射殺したと報じたことから、テロへの警戒感が緩和したことを受け、今後の需給逼迫（ひっぱく）懸念が後退して売られ、前週末比1.91セント安の1バレル＝61ドルと反落して引けた。

　　ガソリン先物は、同2.56セント（1.7％）安の1ガロン＝1.525ドルと反落、暖房油も、同4.41セント（2.6％）安の1ガロン＝1.6826ドルと反落した。天然ガスは、同52.4セント安の100万Btu＝6.789ドルで引けた。

　　中東情勢では、イラクのバグダッドで27日、武装勢力による攻撃などで30人が死亡し、シーア派とスンニ派の宗派間の対立が表面化した22日以降の累計の死者数は200人を超えた。またAP通信によると、IAEA（国際原子力機関）は同日、イランがウラン濃縮活動を拡大すると発表した。イランとロシア両国は26日、ロシアに合弁会社を設立してイラン向け核燃料を製造することで原則合意しており、ロシアはイランに対し、国内でのウラン濃縮活動を凍結するよう求めている。【了】

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