【ラグビーW杯】フランス―アルゼンチン戦で波紋 主審の判定に両軍から不満「明らかに流れ変わった」
敗れたアルゼンチンHCは恨み節「2つのミスジャッジで流れが変わった」
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は21日、大会2日目を迎えた。プールCの初戦となるフランス対アルゼンチン(東京スタジアム)が行われ、フランスが23-21で競り勝った。手に汗握る好勝負が展開されたが、試合後は両チームからレフェリーに対する不満が噴出。アルゼンチンのマリオ・レデスマ・ヘッドコーチ(HC)は「2つのミスジャッジで流れが変わった」と恨み節だった。
試合後の記者会見に姿を見せたレデスマHCは、アルゼンチンが前半にプラン通りの戦い方ができなかったことが最大の敗因であることを認めながらも、「レフェリーに流れを変えられた」と悔しさをぶちまけずにはいられなかった。
問題となったのは、後半60分過ぎに途中出場したフランスのNO8ピカモールが、アルゼンチンのボールをインターセプトした場面だ。ラックからBKにボールを展開しようとしたアルゼンチンの攻撃の芽を摘んだピカモールだったが、飛び出した位置は明らかにオフサイド。だが、主審を務めたアンガス・ガードナーはペナルティーを取らず、アルゼンチンは勝機を逸した。
さらに、レデスマHCはタックルに入ったフランス選手が倒れ込んだままだったが、レフェリーがノット・ロール・アウェーの反則を取らなかった場面があったことも言及。「明らかに試合の流れを変えるジャッジがあったことは本当に残念」と憤まんやるかたなかった。
一方、勝ったフランスの主将ギラドは、試合後の会見で主審のスクラムに対する判定に不満を露わにし、「レフェリーの判定に驚かされることが多かった。少なくとも、もう少し矛盾の少ないジャッジをしてほしかった」と、一貫性に欠ける裁定があったことを伺わせた。
東京スタジアムを埋める4万4004人の観衆を興奮の渦に巻き込む好勝負だったが、後味の悪さが残ってしまった。(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)