CBS MarketWatchによると、米医薬品最大手ファイザーは10日、アナリスト向けの説明会で、2006年の業績見通しを発表した。それによると、複数の主力製品で特許期限が満了し、市場優先権が失われるとして、1株当たりの最終利益は1.52−1.56ドルとした。実質ベースの最終利益は、市場予想の1株当たり2.04ドルを下回る、前年と同水準の1株当たり2.0ドルになる見通し。また、売上高見通しは、市場予想の516億ドルを下回る513億ドルとした。

　　同社は2006年に、吸入投与が可能なインスリンや、禁煙用治療薬、抗がん剤などの6種の新製品を市場に投入するが、主力製品であるコレステロール降下剤「リピトール」については、米競合大手メルク製「ゾコール」のジェネリック薬品の発売が今後見込まれる事から、同年の同薬の売上高は前年比7％増に留まると見られている。昨年は同12％増だった。

　　同社はまた、コスト削減努力により、2007年までには35億ドル、2008年までには40億ドルの費用が削減できるとしている。加えて2006年中には、昨年の40億ドルに続き、10億ドル相当の自社株買いを予定しており、第1四半期の配当金については、26％増の1株当たり24セントに引き上げる。

　　注目されている一般医薬品事業の処遇については、2006年第3四半期中に決断を下す予定だと発表した。同社の株価はニューヨーク市場で10日、前日比2.5％安の25.68ドルで引けた。【了】

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