CBS MarketWatchによると、10日の米株式市場は、米製薬大手ファイザーが慎重な業績見通しを発表したことに加え、米商務省が同日発表した昨年12月の貿易赤字が、市場予想を上回る前月比1.5％増の657億ドルとなり、赤字幅の拡大が示されて売りが先行したものの、原油先物相場が1バレル＝61ドル台に下落したことなどが好感され、ダウ平均株価指数は、前日比35.70ドル高の1万0919.05ドルと続伸した。週間では1.2％高。

　　ハイテク株のウェートが高いナスダック総合株価指数は6.01ポイント高の2261.88、S&P500株価指数も3.21ポイント高の1266.99とそれぞれ反発して引けた。週間では、ナスダックは変わらず、S&Pは0.2％高だった。

　　シカゴ地区連銀のマイケル・モスコー総裁は9日、米FRB（連邦準備制度理事会）が依然インフレを懸念しており、今後も利上げを行うとの見方を示したことから、景気の減速が懸念される中で利上げが継続されることへの懸念が高まったことも売り要因となった。

　　個別銘柄では、ファイザーが前日比2.5％安の25.68ドル、同様に決算が不振だった米自動車2位フォード・モーターの元子会社で、米自動車部品2位のビステオンも、同2.3％安の4.73ドルで引けた。米業務用ソフトウエア大手のオラクルは、職員2000人を削減すると発表したものの、第3四半期の業績見通しを下方修正したことから、同0.1％安の12.69ドルで引けた。【了】

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