【バスケW杯】日本、格上トルコに開幕戦完敗 八村塁15得点も徹底マークに苦戦、欧州勢に8戦全敗
発熱の午前練習回避の八村塁は先発、13年ぶりの勝利ならず
バスケットボールのワールドカップ(W杯・DAZNで生配信)に出場している世界ランク48位の日本は1日、同17位のトルコと初戦(上海・東方体育中心)を行い、67-86で黒星スタートとなった。この日午前の公式練習を発熱で回避した八村塁(ウィザーズ)は先発出場し、15得点だった。
日本は八村のほか、NBAグリズリーズの渡邊雄太、ファジーカス・ニック、篠山竜青、比江島慎が先発。開始19秒で渡邊がファーストシュートを放ったが、失敗に終わると、リバウンドを奪われて34秒に先制点を許した。その後もパスミスやボールロストなど浮足立つ姿が目立つ。2分22秒にファジーカスの3ポイントシュートでようやく初得点。しかし、シュートの精彩を欠いた日本は差を縮められず、第1クオーター(Q)終了時点で12-28の大差を付けられた。徹底マークを受けた八村の得点はフリースロー4本のみだった。
第2Qに入ってもトルコの高精度の3ポイントシュートがリングに突き刺さる。八村は第2Q終盤にコート下でボールを受けて得点。さらに残り39秒には自らスティールすると、豪快なダンクを叩き込んで咆哮。大迫力のプレーにスタンドから大歓声が上がった。
会場はトルコよりも日本人のファンが多く、渡邊の3ポイントシュートが決まった時には現地ファンも歓声を上げるなど日本を応援する声が大きい。しかし、トルコのNBA選手の一人、SGフルカン・コルクマズ(76ers)のダンクにもどよめきが起きるなど盛り上がりを見せた。
第2Qは23-19で4点を追い上げ、35-47で前半を終了。第3Q、最大18点差からの逆転を狙う日本だったが、八村がシュート体勢に入れば2人以上が壁になった。PGに篠山と田中大貴を交互に起用するが、なかなかリズムをつかみ切れない。対するトルコは速攻と冷静なボール運びを使い分け、一時21点差をつけられた日本は49-67で最終Qに突入した。
最終Q、田中のバスケットカウントなどで盛り返すが、直後にコルクマズにダンクを決められた。ベンチにいた八村が残り7分20秒で復帰し、追い上げを図る。しかし、終始リバウンドで優位に立てず、序盤の大差が響いて勝利には届かなかった。
21年ぶりに自力出場を決めた日本は、自国開催だった2006年以来5度目の出場。過去のW杯では欧州勢に7戦未勝利で、勝てば06年以来13年ぶり通算6勝目だった。会場では日本から駆け付けたファンも多く、ビハインドの展開にも「ニッポン!!」「ルイ! 頼むー!」と逆転を願う声援が飛んだが、かなわなかった。
06年大会以降、10年の準優勝を含め全て8強入りしているトルコは、NBA選手3人を擁する。昨季キャバリアーズで76試合に出場し、1試合平均13.0得点を挙げたSFジェディ・オスマン、主力フォワードのPFアーサン・イリヤソバ(バックス)がメンバーに名を連ねていた。
1次リーグでは、日本は3日に世界ランク24位のチェコ、5日に同1位の米国と対戦し、上位2か国が2次リーグに進出。下位2か国は順位決定戦に回る。(THE ANSWER編集部)