メジャー初勝利を挙げたマリナーズ・菊池雄星【写真:AP】

写真拡大

サービス監督も菊池の白星を喜ぶ「勝利を掴めたのは素晴らしいこと」

■マリナーズ 6-5 エンゼルス(日本時間21日・アナハイム)

 マリナーズの菊池雄星投手が、待望のメジャー初勝利を掴んだ。20日(日本時間21日)、敵地でのエンゼルス戦に先発し、5回10安打4失点。メジャー6試合目の先発でようやく白星を掴み、マリナーズのスコット・サービス監督は試合後「キクチが勝利を掴めたのは素晴らしいことだ」と、ようやく新人左腕に白星がついたことを喜んだ。

 初回、ハニガーの先頭打者本塁打、ボーゲルバックの右翼ポール際への8号ソロで2点の援護をもらった菊池。4回にはゴードンが左翼線への2点適時二塁打を放って2点を加え、5回にはエンカーナシオンがソロ。5回までに打線が5点を奪い、菊池を援護した。

 今季メジャー6度目の先発となった左腕は3回にプホルスに左翼線への適時二塁打、4回にはコザートの犠飛を許した。3点リードの5回にはルクロイ、グッドウィンの適時打で2点を失って1点差まで詰め寄られたが、なんとかリードを守った。その後はリリーフ陣が粘り、勝利の瞬間を迎えた。

「彼はシーズンの以前何試合かでより良い投球をしながらも、我々はリードを守れなかったが、今夜はそれができた。彼にとって良いことだと思う」。過去の登板では、3試合連続で救援陣が崩れて勝ち投手の権利が消滅していただけに、白星をつけることができた指揮官も安堵の表情を浮かべた。

 この日は6度の先発で最多となる10本の安打を許した菊池。サービス監督も「彼は引き続きアジャストしていかなければならない。相手チームも映像を見たりして研究してくる」と課題を掲げる一方で「今日彼の投球は素晴らしかったと思う。直球にはかなり伸びがあった。彼は(物事を)吸収(学んでいる)している最中だ」と話し、左腕の成長も認めていた。(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)