2018年シーズンから「フライデーナイトJリーグ」と題して、Jリーグの試合が金曜日にも開催されていることをご存知だろうか。

近年は働き方改革に伴う「プレミアムフライデー」の導入などによって、娯楽産業に追い風が吹いているように思えるが、金曜開催だと遠方で行われるアウェイゲームに足を運ぶことは難しくなるだろう。はたしてJリーグの金曜開催は、観客の心理にいかなる影響を与えているのか。

 

ファンの半数近くはポジティブな反応示す

上の図は、Jリーグの金曜開催の導入について知っていたかを尋ねたアンケートの円グラフである(総回答数は2472)。

調査開始日が3月中旬だったこともあり、まだあまり浸透していないようだ。しかし、サッカーファンやJリーグファンを除いた一般層でも、7〜8人に1人は金曜開催について知っているというのは決して低い数字ではないだろう。

 

続いて紹介するのは、金曜開催に対するファンのリアクションだ。サッカーファン、Jリーグファンの1割強が「積極的に観に行きたい」「できる限り観に行きたい」という好意的な反応を示している。

また「興味はある」と答えた層を含めると、サッカーファンやJリーグファンの約半数がポジティブな回答をしており、一般層でも4人に1人は「興味がある」以上の好意的な回答をしている。

金曜開催だと都合の悪いサポーターも当然いるだろうが、新規顧客開拓のポテンシャルも示された形だ。

 

最もポジティブな反応を示したサポーターは…?

H:調査開始日(2018年3月16日)時点で金曜開催のリーグ戦がHOMEで開催されたクラブ
A:調査開始日(2018年3月16日)時点で金曜開催のリーグ戦がAWAYで開催されたクラブ

最後に紹介するのは、金曜開催に対するサポーターのリアクションをクラブ別に分けたものである。

今回の調査において最もポジティブな反応を見せたのは、J史上初となる金曜開催の開幕戦を戦ったサガン鳥栖のサポーターだった。逆にネガティブな反応を見せたクラブの筆頭は浦和レッズという結果になった。

サガン鳥栖に関しては、ホームスタジアムがJR鳥栖駅から徒歩3分の好立地であるため、仕事帰りに寄りやすいという要因も追い風になった可能性がある。

 

もっとも、今回の調査は3月に行ったため、金曜開催の試合を観戦しているサポーターと、そうでないサポーターが混在している。今シーズンのJリーグを終えて、ファンの心理がどのように変化しているかも注目したいところだ。

 

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