エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

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打者・大谷は復帰後「チームで2番目のベストヒッター」

 二刀流としてメジャー挑戦1年目から最高峰の舞台を席巻しているエンゼルス大谷翔平投手。右肘内側側副靱帯損傷の影響で現在は打者としての出場が続く中で、徐々にキャッチボールの強度を強め、11日(日本時間12日)には負傷後初となるブルペンでの投球練習を行う予定となっている。

 ここまで12本塁打を放ち打者としても活躍を見せているが、やはり、投打“二刀流”で活躍してこその大谷翔平だろう。米メディアでは最短で9月中に投手として復帰する可能性も伝えられているが、このほど米ヤフースポーツは「エンゼルスは2018年にオオタニをの登板を許可することにより、大きなリスクを背負っている」とする、“投手”大谷の早期復帰に警鐘を鳴らす記事を掲載した。

 「投手・オオタニを復帰させることは、エンゼルスにとって裏目に出る可能性がある」と切り出された、この記事。現在、エンゼルスは58勝58敗でア・リーグ西地区の4位。ワイルドカード争いでも厳しい状況に置かれており、プレーオフ出場は絶望的な状況となっている。たとえ、大谷が投手として復帰したところで、その差を埋めることはほぼ不可能といえる。

 あえて、その状況下で大谷を投手として復帰させることへの疑問を呈した上で、記事内では「それに加え、怪我の再発のリスクは非常に高まることになる」と指摘され「もう一度痛みが出てくるようであれば、トミー・ジョン手術に発展しうることになる。それにより、最低でも1年間丸ごとオオタニは離脱することになる」とされている。

 さらには“打者”大谷のチームへの貢献度の高さも、投手としての復帰を焦るべきではない要因に挙げられている。打者としての復帰後、大谷はどれだけチームに多くの得点をもたらすかを示す指標であるWRC+では「今シーズン、チームで2番目のベストヒッター」で「彼が怪我を負いながらも打者としてプレーしている中で、その怪我が悪化しようものなら、打者としての出場を続けていく保証はどこにもない。もしオオタニの投手復帰が肘の問題を深刻化させることにつながるのであれば、エンゼルスはチーム内の最高の打者の一人を失ってしまうのかもしれない」という。

 その一方で、記事内ではヤンキースの田中将大やはツインズのアービン・サンタナなど、同じように内側側副靱帯損傷の故障を負いながらも、トミー・ジョン手術を受けず、いまだに登板を続けている投手がいることも紹介し「結局のところ、オオタニの怪我や復帰に関して、エンゼルスは我々よりも理解している。彼が次回登板する際に全く問題がないと、彼らが考えている可能性はある。また、手術を受けることになりそうだと十分に予想し、可能な限り休ませたとしても、十分に肘の問題を解決することにはならないと彼らが予想している可能性もある」と指摘している。

 “投手”としての復帰に向けて、段階を上げていっている大谷翔平。果たして、故障前と変わらぬ、いや故障前よりも一層たくましくなった姿を我々に見せてくれるだろうか。(Full-Count編集部)