エンゼルスの大谷翔平【写真:Getty Images】

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初球打ちあり、豪打あり、技あり打あり、二刀流の“適応性”を地元紙が賛辞

 米大リーグのエンゼルス大谷翔平投手は11日(日本時間12日)、本拠地ツインズ戦で今季2度目の4番に座り、DHでスタメン出場。第3打席で技ありの左前打を放ち、3試合連続安打となった。5本塁打を放っている豪快な打撃あり、この日のような巧みな打撃あり。コースも問わずに打ち続けている。そんな二刀流の“もう一つの才能”とも言うべき対応力について、米メディアは「彼の適応性は、今後のさらなる進化を示している」と評している。

 二刀流のバットは豪打だけが武器じゃない。大谷がこの日は技ありの一打で見せた。5回2死一、二塁の好機、1ボールからツインズ右腕リンの外角低めツーシームを捉えた。ストライクゾーンぎりぎりの難しいコース。しかし、長い両腕で巧みにバットに乗せ、レフト前に運んで3試合連続安打とした。

 打率.348と高い数字をキープ。5本塁打、16打点も堂々たるものだ。そんな二刀流スターについて、本拠地ロサンゼルスの地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」は「エンゼルスのスター、ショウヘイ・オオタニは、ピッチャーたちが対策を施してくると見解」と特集し、スポットライトを当てている。

「彼の適応性は、今後のさらなる進化を示している。ショウヘイ・オオタニはすでにビッグリーグでヒットを打つ方法を見出せていないという風潮は完全になくなった」

 このように大谷の対応力を評価。これにより、「さらなる進化」が可能になるとしている。すでに大谷が通用しないとの見方は消滅しているという記事では、打者として17試合に先発し、15試合に安打を記録したを紹介。その上で、こう評している。

当初の課題を一つ一つ克服…華やかさの陰で大谷を支えている“対応力”

「また、初球を捉えることが彼の特長にもなりつつある。彼の適応性と進化は、例えば今週の木曜日の試合でも分かるように、ホームランと二塁打という結果に表れている。一方で、その2本はともに外角のボールを捉えたものだった」

 大谷は前日のツインズ戦で本塁打と二塁打を放っているが、いずれも外角を捉えてのもの。記事では、シーズン当初は内角を攻めてきたが、対応しつつあることで今度は外角をテストしてくるかもしれない、と本人が語ったことを伝えている。

「彼が成し得る能力を考慮する時には、彼はその時よりも良くなっていることが起こり得るのだ」と記事では言及。動く球、内角など、当初、課題とされていたものを一つ一つ克服できているから、大谷はメジャーで階段を上がることもできている。

 投げては165キロの剛速球に打っては特大ホームラン、華やかで目に付きやすい部分がどうしても脚光を浴びているが、何よりも凄いのは、その対応力と言うべきか。快進撃を続ける大谷の勢いに陰りはまだ見えてこない。(THE ANSWER編集部)