3月9日、読売巨人軍は10年ぶりに復帰した上原浩治の入団会見を行った。一方、その巨人で戦力外となった村田修一(37)は同日、BCリーグ(独立リーグ)の栃木ゴールデンブレーブスで入団会見に臨んだ。

11日放送、テレビ東京「追跡LIVE! Sports ウォッチャー」では、妻と3人の子どもを横浜の自宅に残し、栃木で単身赴任生活を始めた村田を取材。37歳にして初体験の一人暮らしを始めてまで、現役を貫くことを選んだ男の“気づき”を伝えた。

NPB球団から声がかからず、支配下登録期限の7月31日までにオファーが来ると信じ、独立リーグ入りを決めた村田は、会見前に「しっかりとケジメつけてというか、線引いて、また前に進まないといけない」と、気持ちを新たにしていると述べた。

かつて年俸3億円まで手にしながら、独立リーグで再出発することになった村田だが、緊張とともに「どうなるんだろう、ワクワクしている感じが大きい」とも語る。会見で「野球というのは一人でやるスポーツではないなとつくづく感じました」と話した村田は、戦力外となって4カ月、オファーが来ないこと以上に、一人で野球をやることに苦しんでいたのだ。

だからこそ、村田はともにNPBを目指す仲間ができたことに心を躍らせている。10日から始まったキャンプの舞台も、廃校になった小学校を再利用したグラウンド。だが、大事なのは環境よりも仲間だ。19歳の選手に打撃やメディア対応を指導するなど、37歳のベテランは自ら歩み寄った。

村田は「みんなとできて楽しかったですし、野球はみんなとワイワイやるのが一番かなと思いました」とコメント。「みんなひたむきだし、ああやって必死に走ってたり、打ってたり、先輩たちに質問したりというのは、僕もしていたので、野球って素晴らしいなと思いました」と、感慨深げに語った。

当たり前に思えたことが尊いものだと知ることができた今、村田は「いろいろな人に誘われてやってきたし、原点に帰るには一番良いところ」と、歩み出した新たな野球人生に意気込んだ。

VTRを見た中畑清氏は「ウチに来て教えてほしいな、というチームが出てくる可能性はある」とコメント。遠征をチェックする12球団の目にとまれば、チーム事情によって「村田を獲ろうという雰囲気(になる可能性)は十分にある」と期待を寄せた。