コリアが日本から学ぶべき教訓 「合同チームにしたから敗れた」では意味がない
日本に完敗…アイホ合同チーム「コリア」、韓国メディア冷静「弁明の余地がない」
平昌五輪のアイスホッケー女子1次リーグB組の日本と韓国・北朝鮮合同チーム「コリア」のリーグ最終戦は、4-1で日本が勝利した。日本は五輪3度目の出場で初勝利。一方の「コリア」は1得点を記録したが、リーグ3戦全敗を喫した。今回の日本戦での敗戦について、韓国メディアは冷静に実力の差を認めている。
スポーツ紙「スポーツ朝鮮」は「3戦全敗は合同チームが問題ではない」と指摘。「スイス、スウェーデンに続いて日本戦まで弁明の余地がないほどの完敗だった。特に世論は『北朝鮮選手が入ったことで、(敗れたのは)急造チームの影響が大きい』との声が多いが、冷静に見る必要がある。合同チームでなければ、結果は変わっていたのかということだ」と、自国代表選手の実力がまだ世界に追いついていないと伝えた。
同紙は個人技や戦術面での差の開きを指摘しつつ、「スイスは世界ランキング6位、スウェーデンは世界5位、日本は世界9位だ。日本のアイスホッケーの登録選手は2587人。韓国は319人しかおらず、中学、高校、大学、実業団にチームが一つもない」と、競技人口や環境の違いも、敗北の要因に挙げた。北朝鮮選手が入ったことで、チームプレーにおける変化に戸惑いがあったのは間違いない。ただ、全ての試合で終始押されていたのを見ると、単に「コリア」チームの実力不足だったのは誰が見ても明らかだった。
初勝利に20年かかった日本から学ぶべき教訓「物事には全て順序がある」
そうした事実を踏まえ、スポーツ専門サイト「SPOTVニュース」は「女子アイスホッケー、日本も20年かかった五輪初勝利」と見出しを打ち、「同じアジアチームである日本代表の五輪の歴史から、韓国は学ぶべき点がある」と伝えている。
同サイトは「日本は1998年の長野五輪から開催国の資格で出場。5戦5敗、2得点45失点だった。それから16年ぶりに出場した2014年のソチ五輪ではロシア、スウェーデン、ドイツを相手に3戦全敗したが、1得点7失点と力をつけていた。そして、今回の平昌五輪ではスウェーデンに1-2、スイスに1-3で敗れたが、接戦を演じた」と、日本の成長ぶりを報じている。
そして「物事には全て順序がある」と韓国女子アイスホッケーチームのこれからに期待を込め、締めくくっている。女子アイスホッケーの韓国代表は、これまで日本と7戦して全敗。平昌五輪では韓国・北朝鮮の合同チームで挑み、勝利できなかったが、今大会で学ぶべきことが多い。
「合同チームにしたから敗れた」と敗因を論じるのは、正直意味がない。これから4年後に向けて、どのようにチームを立て直すべきかを、日本が教えてくれている。
(キム・ミョンウ / Myung-wook Kim)