【“燃える氷”ってどういうこと?】熱い想いの結晶「焼き氷」が、予想外の幸せ食感で魔法みたい
火と水は相容れないもの。でも、「燃える氷」があるとすれば…?
そんな魔法みたいなかき氷があると聞き、吉祥寺のカフェ ルミエールさんへ体験しに行ってきました。
燃えてる!?「焼き氷」がふわふわで幸せ…
お邪魔した「カフェ ルミエール」さんは吉祥寺駅から徒歩1分。
早速メニューを見せていただくと、そこには「焼き氷」の文字が。店長の豊川さんにお願いして作っていただきました。
氷を器に盛り、練乳・イチゴシロップ・キャラメルをかけていく様子は一見普通のかき氷。おいしそうだけど、これが「魔法」につながるとは思えません。
そうこうしているうちに、店長さん、何かを取り出して氷にたっぷり塗り始めます。
生クリームかな?なんて思いつつ、何を塗っているのか聞いてみると「メレンゲですね」とのこと。
ケーキならまだしも、氷にメレンゲって新しすぎる…。
そして、「ここからあっという間ですよ」と言っておもむろにバーナーを取り出し、
燃やした!
メレンゲにほんのり焦げ目がついていい匂い。
あっけにとられていると、「これだけじゃないですよー」とテーブルに持ってきてくれました。
ふわっふわの美しい白い山。
「お待たせしました、焼き氷です」
そしてそのまま、一緒に持ってきた液体をかけると…
わーい!フランベ!!!
本当に、かき氷がメラメラと燃えています。目の前でみると本物の魔法みたい。
氷が青い炎に包まれている不思議な光景に、思わず見入ってしまいます。
興奮も醒めやらぬまま、早くしないと溶けてしまうので慌てて口の中へ。
すくってみるとすっごいふわふわ、綿あめみたいなメレンゲがいっぱいに広がってびっくり。かき氷の食感を想像していると見事に裏切られます。
そこに氷のひんやり、しゃくしゃくも加わって「なんかよくわからないけどすごく幸せな気分」。
もちろん味もいわゆるかき氷とは全然違う新感覚。甘さは控えめながら、ラム酒の香りと焦げたキャラメルの風味が合わさって、クリームブリュレに近いような感じ。
通の間ではかき氷の「肝」とも言える練乳もさっぱり系で、ほんのり大人の味に仕上がっています。
口の中でふわふわ、ひんやり、しゃくしゃく、の3拍子が揃って多幸感がやばい。
そう、多幸感がやばい。さっき燃えてたことすら忘れそうになるくらい美味しい。
しっかりメレンゲが乗っていてボリュームもあるのに、ペロリと食べてしまいました。
愛されるカフェだからこそ「面白くなかったらやりたくない」
そもそも、どうして焼き氷のメニュー化に至ったのでしょうか?
「新作を考えるにあたって、今度は”燃える氷”を作りたいと思ったんです。周りに言いたくなるものって、面白いじゃないですか」
ワクワクした顔で話してくれる豊川さん。でも、この完成形ができあがるまでは半年かかったんだとか。
中でも工夫したのはメレンゲ。性質上長持ちせず、かといって注文の度に泡立てるのでは時間が足りません。最終的には、あらかじめ温めたグラニュー糖を使う”イタリアンメレンゲ”を使うことでこの問題を解決したそう。
実はカフェルミエールでは、手作りのケーキも人気メニュー。メレンゲの扱いもお手の物です。
(焼きたてだからどうぞ、と一口いただいたケーキ。ココナッツの風味がとってもまろやか)
現在は独立してケーキ専門店「Gheureux」を営む”師匠”から受け継いだスイーツたちも看板メニューとして連日注文が途絶えません。
かき氷にたっぷりのったメレンゲのアイディアも、普段ケーキに携わっているから思いついたみたい。他のお店にはないようなオリジナリティは、専門店でないからこその強みでもあります。
そうして完成したこの焼き氷。あまりの人気っぷりに、夏には完全予約制にする予定とのこと。
でも、その他にも桃をまるまる1個使った「桃かき氷」(!)や、黒蜜きなこにあんこ、そしてお餅の載った和風の「信玄氷」などそれぞれ個性的な大人気メニューも変わらず楽しめるそう。
「うちは専門店ではなくカフェなので、なるべく楽しんで、ゆっくりしにきてくださるのが一番嬉しいです」
吉祥寺はかき氷激戦区。他のお店も色々と食べ歩いて、味の違いを食べ比べてみるのも楽しいかもしれません。
https://retty.me/area/PRE13/ARE12/SUB1202/100000748300/
※貸切時には営業時間が前後します。詳しくはTwitter(https://twitter.com/lumiere_cafe)を参照