「イスタンブールの奇跡」を知る14人のリヴァプール選手は今どこに?

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バルセロナの逆転勝利が話題をさらっているが、CLファンの脳裏に強く刻まれている逆転劇といえば、やはり2004-05シーズンの決勝だろう。

ファイナルに進出したリヴァプールは最強メンバー擁するミラン相手に前半で3失点するも、その後6分間で3ゴールを奪い同点に。結局PK戦の勝利を収め、そのあまりにドラマチックな展開は「イスタンブールの奇跡」と呼ばれている。

このほど、「イスタンブールの奇跡」を知るメンバーの一人であるシャビ・アロンソが現役引退を表明した。

あれから12年近くが経過し、当時のリヴァプールに在籍していた選手たちは今どこにいるのだろうか?そして、現役を続けているの選手は何人いるのだろうか?

今回は、ミランとの決勝戦に出場した14人の選手の現在地をまとめる。

GK:イェジー・ドゥデク(現在43歳)

ミランとの決勝戦では、ブルース・グロベラーを真似た不思議な“舞い”で相手を錯乱し話題を呼んだドゥデク。リヴァプール退団後はレアル・マドリーへとチームを移し、2010-11シーズンに現役を引退した。

DF:スティーヴ・フィナン(現在40歳)

アーリークロスを得意としていたフィナン。ミランとの決勝戦では前半に3失点したことから、後半スタートからディートマー・ハマンとの交代でベンチに下がった。2008年にリヴァプールを離れ、エスパニョールを経て2010年にポーツマスで現役を引退した。

DF:ジェイミー・キャラガー(現在39歳)

リヴァプールの最終ラインを長く支えた“闘将”キャラガー。ミランとの決勝戦では、足を攣りながらもファイト溢れるディフェンスでチームを鼓舞した。キャリアを通してリヴァプールでプレーし、2013年に現役を引退。現在は英国『Sky Sports』で解説者としても活躍している。

DF:サミ・ヒューピア(現在43歳)

ステファヌ・アンショズとのコンビでプレミア随一の守備網を築いたヒューピア。2004-05シーズンのCLではユヴェントスとの準々決勝で値千金の先制ゴールをもぎ取った。2011年にレヴァークーゼンで現役を引退し、その後は指導者に転身。レヴァークーゼンで監督も務めたが結果は出なかった。

DF:ジミ・トラオレ(現在37歳)

ミランとの決勝戦では、開始直後にファウルを犯しパオロ・マルディーニに「CL決勝史上最速ゴール」を献上してしまったトラオレ。優勝した翌シーズンをもってリヴァプールを去り、イングランドやフランスでプレー。最終的には2014年にMLSのシアトル・サウンダースでユニフォームを脱いだ。

MF:シャビ・アロンソ(現在35歳)

いわずと知れたパスマスター。2004-05シーズンはフランク・ランパードとの接触で右足首を骨折しながらも、CLの準々決勝2ndレグで復帰した。ミランとの決勝戦では2-3の状況でPKを成功させ、ゲームを振り出しに戻すゴールをあげた。2013-14シーズンにはレアル・マドリーでもCLを制覇している(決勝戦は出場停止)。

MF:スティーヴン・ジェラード(現在36歳)

オリンピアコス戦のスーパーミドルに始まり、ミランとの決勝戦では反撃の狼煙となるヘディングシュートを突き刺すなどこの年のCLでとにかく活躍したジェラード。UEFAのレナート・ヨハンソン会長からビッグイヤーを手渡されると、まるで少年のように無邪気に喜んだ。昨シーズンをもってLAギャラクシーで現役を引退し、今年からはリヴァプールに戻りアカデミーチームのコーチに就任している

MF:ルイス・ガルシア(現在38歳)

トリッキーなプレーを得意とし、リヴァプールの前線でアクセントをつけたルイス・ガルシア。ユヴェントスとの準決勝でジャンルイージ・ブッフォン相手に決めたミドルシュートはとりわけ鮮やかだった。2010年にリヴァプールを離れ、スペインやギリシャ、メキシコ、インドなどを経て2016年にスパイクを脱いだ。

MF:ハリー・キューウェル(現在38歳)

長期離脱を強いられながらも、シーズン終盤に復帰したキューウェル。ミランとの決勝戦ではスタメンに抜擢されるも、前半早々に負傷し、ヴラディミール・シュミツェルとの交代でピッチを去った。リヴァプール退団後はトルコやオーストラリア、カタールでプレーし2014年に現役を引退。

MF:ヨン・アーネ・リーセ(現在36歳)

ミランとの決勝戦で、正確なクロスからジェラードのゴールをお膳立てしたリーセ。PK戦では3番手として登場するも、GKジダに防がれ失敗となった。リヴァプールを離れた後はキプロスやインドでプレーし、一度の引退撤回を経て2016年に正式にユニフォームを脱いだ。

FW:ミラン・バロシュ(現在35歳)

「イスタンブールの奇跡」を知るメンバーで、唯一現役を続けているのがバロシュだ。リヴァプールでは「ゴール量産」とまでは行かなかったが、2008-09シーズンにはガラタサライで20得点をマークしトルコ1部で得点王に輝いた。現在はチェコ1部スロヴァン・リベレツでプレーしている。

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MF:ヴラディミール・シュミツェル(現在43歳)

ミランとの決勝戦ではキューウェルとの交代で出場し、強烈なミドルシュートで2点目をマークしたシュミツェル。シーズンを通して出場機会はほとんどなかったが、最後の最後に大仕事をやってのけた。2004-05シーズンをもってリヴァプールを離れ、2009年にプロデビューを果たしたスラヴィア・プラハで引退した。

MF:ディートマー・ハマン(現在43歳)

ミランとの決勝戦では後半スタートから投入され、中盤に厚みをもたらしたハマン。「イスタンブールの奇跡」を支えた陰のMVPであり、緊張の走るPK戦でもクールに成功させた。リヴァプール退団後もイングランドでプレーし、2011年にMKドンズで現役引退。引退後は植毛し話題に

FW:ジブリル・シセ(現在35歳)

オセールでブレイクを果たし、2004-05シーズンにリヴァプールへとやって来たシセ。ミランとの決勝では途中出場し、PK戦では2番目として成功させリードを広げた。マルセイユやラツィオなどを含め6ヵ国でプレーし、2015年に現役を引退した。