プロ野球公式戦で起きたアクシデントが波紋広げる(画像はイメージ)

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プロ野球・福岡ソフトバンクホークス内川聖一選手が、試合中のプレーを妨害されたとしてカメラマン席のスタッフに激怒した騒動が波紋を広げている。

問題となっているのは、カメラマン席に飛び込むファールボールをめぐるアクシデント。内川選手はカメラマン席にいたスタッフの行動で捕球を妨げられたとして激高、試合後も、このスタッフに苦言を吐いていた。こうした言動に、ネット上では「完全な八つ当たり」「何様のつもり」との批判が止まない状態になっている。

カメラマン席に飛んだボールが捕球できず...

内川選手の「ブチギレ」は、2016年7月23日にヤフオクドームで行われた西武との試合で起きた。

ソフトバンクが1対0でリードして迎えた7回表1アウト1塁。バッターボックスには西武の4番、リーグを代表する強打者のエルネスト・メヒア選手が入っていた。この緊迫した場面で、メヒア選手が高く打ち上げた打球は一塁側カメラマン席へ飛んだ。

一塁を守っていた内川選手は、カメラマン席に身を大きく乗り出して捕球を試みた。だが、スタッフがバインダーで機材を守ろうとしたところ、打球がバインダーに当たって弾かれ、内川選手のミットにボールは収まらなかった。

このアクシデントに、内川選手は激高。捕球を「妨害」したスタッフを鋭くにらみつけ、憤った様子でミットを強く叩いた。試合中継のテレビでも、音声はわからないが、スタッフを怒鳴りつけるような口の動きを確認できる。

結果として、アクシデントの影響もあってソフトバンクは逆転負けを喫した。試合後のインタビューで内川選手は、「1つのアウトをとるために毎日どれだけ時間をかけているか、理解してほしい」と苦言。さらに球団側もスタッフに対し、「プレーの妨害になる行為をしないで下さい」と口頭で注意した。

だが、カメラマン席はそもそもグラウンド外。加えて、スタッフがバインダーで打球を弾かなければ、ケガやカメラの破損につながる可能性もあった。そのため、ネット上では内川選手や球団に対し「完全な八つ当たり」「何様のつもりなんだよ」と激しい批判が出ることになった。

武井壮「カメラに撮られることで初めて仕事になっている」

試合から4日が経った27日現在も、批判は止む気配がなく、ツイッターやネット掲示板には、

「カメラマン席から乗り出したわけじゃないんだから、あそこに飛んだ時点で本来的に捕れない打球なんだよ」
「グラウンドレベルで邪魔したらそら文句言われても仕方ないけど完全にスタンドエリアなんだからカメラ守るのは当然だろ」
「インプレー中に文句言うのはわかる、熱くなってるからな。でも試合後にも文句言っただろ、今回の問題はそこ」

といった投稿が数百件単位で寄せられている。

一方で、ホークスファンを中心に

「選手の邪魔はしてはいけない」
「内川の捕球を妨害したのは確かだろ」

などといった擁護意見が出ているのも事実だ。

さらに7月25日放送の情報番組「バラいろダンディ」(TOKYO MX)で、タレントの武井壮さんが今回の議論に「参戦」。内川選手の試合後のコメントについて、「内川選手も悪気があって言ってるわけではない」と前置きしつつ、「スポーツなんてのはね、遊びですわ」と持論を展開。

プロスポーツは「カメラに撮られることで初めて仕事になっている」として、

「自分たちの楽しい遊びを仕事にさせてもらっているという意識がなくなれば、アスリートなんて終わりですよ」

と厳しい言葉を送った。