熊本、大分の両県で規模の大きな地震が相次いでいることに対し、日本のみならず中国でも災害対策意識が高まっているようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 熊本、大分の両県で規模の大きな地震が相次いでいることに対し、日本のみならず中国でも災害対策意識が高まっているようだ。

 中国メディアの今日頭条は、地震発生時における熊本での様子を伝えるとともに、震源から少し離れた地域ではすぐに日常の生活が回復した様子を伝えている。

 多くの中国人は地震を経験したことがないため、わずかの揺れでも地震だと分かるとすぐに建物の外へ逃げようとするが、日本人がそうした行動を取らないことが不思議なようだ。日本人が地震発生時になぜ外へ逃げ出さないのか、理由を考察している。

 日本では地震発生時の対応として、すぐに屋外に飛び出すのは危険であるとされることが一般的だ。割れたガラスをはじめ、地震によって建物の階上から何かが落ちてくる可能性があるためだ。だが、これはあくまでも建物に耐震性があることが前提と言える。レンガ造りのように地震で簡単に倒壊してしまう建物の場合は、むしろ屋内にとどまったほうが危険かもしれない。

 記事は、日本の建物が耐震構造となっていることを指摘し、「だからこそ、日本人は慌てて外へ逃げ出さない」のだと論じている。日本の建物は建築基準法によって建築物の耐震基準が定められており、建築物の新築や増築、改築時にはこの基準を守る必要がある。中国にも建築規範という国が定めた決まりは存在するが、過去に中国地震が発生した際、政府系機関の建物だけがびくともせず、民家などはことごとく倒壊した様子が大きく報じられたこともある。このような環境では、中国人が地震の際すぐに建物から外へ逃げたくなる気持ちも理解できる。

 中国も一部地域では大規模な地震が幾度も発生しており、多くの被害を出している。この機会に中国の防災対策が向上し、今後の被災者が少しでも減ることを期待したい。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)