【米国はこう見ている】セットアッパーで存在感増す上原浩治 WS史上初の快挙を彷彿させる“一投”も
7試合連続無失点で5ホールド目、地元メディアは隠れたファインプレーにも注目
レッドソックスの上原浩治投手は16日(日本時間17日)、本拠地ブルージェイズ戦で4-2とリードして迎えた8回に登板した。先頭打者にはバントヒットで出塁を許すも、後続をダブルプレーなどで打ち取り、1イニングをわずか10球で抑える好投。7試合連続無失点で5ホールド目をマークした。
レッドソックスが4-2で勝利した一戦の中、地元テレビ局が注目したのは上原の隠れたファインプレー。2013年の世界一に守護神として貢献した右腕は当時、ワールドシリーズ(WS)史上初のワンプレーで劇的勝利を呼びこんだが、これを彷彿させる“一投”があった。
先発エース、プライスからマウンドを引き継ぎ、8回から登場した上原。しかし、先頭打者のカレーラに三塁線への巧みなセーフティバントを決められ、出塁を許した。
カレーラは2013年、インディアンズ傘下3Aコロンバスで105試合出場で43盗塁を記録した俊足の持ち主。しかし、続くピラーへの2球目を投じる前、上原は矢のような牽制球を一塁に投げた。慌ててスライディングで戻ったカレーラはギリギリでセーフ。地元テレビ局「ニューイングランド・スポーツネット」の解説者は「ウー」とため息をついた。
カレーラに盗塁を許さなかった上原は、ピラーを遊ゴロに打ち取り、ダブルプレーでチャンスを作らせなかった。
「ワールドシリーズの試合が牽制死で終わるなんて」「信じられません」
「いつもこのプレー(牽制)を見るたびにワールドシリーズを思い出しますね」。実況が興奮気味に語ると、解説者は「あれは(走者が)可哀想でしたね」と続けた。
レッドソックスは2013年WSでカージナルスと激突。上原は4-2と2点リードで迎えた第4戦の9回2死一塁の場面で、一塁走者のウォンを牽制でアウトに仕留めた。牽制死での試合終了はWS史上初の“快挙”だった。これでレッドソックスは2勝2敗とし、勢いに乗って3連勝でシリーズを制した。
「あれが史上唯一のプレーです。ワールドシリーズの試合が牽制死で終わるなんてね」と実況は語り草となっている上原の名シーンを振り返った。「信じられませんよね」と解説者が語ると、「期待を裏切りません。コウジの凄まじいプレーでした」と実況は言葉をつないだ。
2013年のポストシーズンでの圧倒的な活躍でボストンで一躍、人気者となった上原。今季はセットアッパーに転向したが、開幕から7試合無失点と相変わらず抜群の安定感を見せている。41歳の右腕は、今季も新たな逸話を残してくれるかもしれない。

