このご時世ならではの「ご近所トラブル」かもしれない。

東京都のWさん(30代男性・アルバイト)が暮らしていたシェアハウスの同居人は、派遣社員として働いている同年輩の男性だった。ところがその職場環境は相当ひどいらしく、毎日壁の向こうで鬱々とした独り言が......。

シェアハウスなので、少々の物音はしょうがないけど...

今から3年ほど前、首都圏のとあるシェアハウスで1年ほど暮らしていたころの話です。

その物件はシェアハウスとは言っても、いわゆる「テラスハウス」的なおしゃれなものではなく、1人が1つの個室を使う、格安のマンスリーマンションに近いような物件でした。ですので住民同士の付き合いもあまりなく、また入れ替わりも激しかったのですが、1人だけ、どうにも困った同居人がいたのです。

画像はイメージです(Casey Muir-Taylorさん撮影、Flickrより)

私の隣の部屋に越してきたその人は、私と同年代の男性です(以下、Aさん)。見るからにおとなしめの人で、最初にあいさつをして以来、直接話したことはほとんどありません。ただ、派遣社員として近所の会社で働いている、ということだけは聞いていました。

さて、私の住んでいた部屋ですが、個室で区切っているとはいえ、防音はほとんどなく、隣の物音などはかなりモロに聞こえていました。まあ家賃が家賃ですし、そのあたりは割り切っていたつもりだったのですが、Aさんが引っ越してきて間もなく、その部屋から、

「あの野郎......年下のくせに......ちくしょう......」

といった声が漏れ聞こえてくるようになりました。

「死ね」だのなんだの隣で言われると...

何かと思えば、それはAさんの独り言でした。本人としてはそう大きな声で言っているつもりはないのでしょうが、部屋が部屋なので、その内容までかなりはっきりわかってしまいます。その内容を聞く限り、Aさんは派遣先の今の職場で、相当ひどい扱いを受けているらしく、そのストレスを独り言という形で発散しているようでした。

気持ちはわかるので、こちらもその間はイヤホンで音楽を聴くなど、なんとか我慢していたのですが、Aさんの職場への怒りは日に日に増していき、「死ね!」「殺してやる......!」といった怒声、あるいは「死にたい死にたい......」というような悲鳴じみた声などがしょっちゅう響く状態に。聞いているこっちまでその負のオーラに当てられて、すっかり鬱状態になってしまいました。

管理人に泣きついたら出ていったけど...

直接文句を言おうとも思いましたが、相手の精神状態はわかってますし、下手をすれば何をされるかわかりません。ネットで「ご近所トラブル」などと調べても、やはり面と向かって、というのは危ない、という話が載っています。

そこで管理人さんに状況を伝えて、Aさんに注意してもらうことになりました。こっちとしては独り言を抑えてさえもらえればよかったのですが、管理人さんがキツいことを言ったのか、本人が居づらくなったのか、Aさんはその月のうちに出ていってしまいました。

職場では冷遇され、シェアハウスからは追い出され......Aさんがその後、ちょっとでもマシな環境に移れたことを、勝手ながら祈っています。

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