【米国はこう見ている】「ベアー(クマ)が帰ってきた」 本領発揮の岩隈久志を指揮官が熱烈歓迎
8回無失点の快投で今季初勝利、相性の「クマ」のような獰猛な投球?
マリナーズの岩隈久志投手が11日(日本時間12日)、本拠地でのエンゼルス戦で8回3安打無失点6奪三振2四球と快投し、今季初勝利を挙げた。右広背筋の痛みで10週間、故障者リストに入るなど苦しいシーズンを送っていた右腕だが、8回を101球で投げきる“らしい”投球を披露。ロイド・マクレンドン監督が「ベアー(クマ)が帰ってきた」と完全復活を明言していることをMLB公式サイトが報じた。試合はマリナーズが5−0で勝利している。
初回に満塁のピンチをしのいだ岩隈は、今季初めて“らしさ”を見せつけた。ボールを低めに集め、2回以降は2安打1四球。4回2死からは13人連続アウトに仕留める圧巻のピッチングだった。
「ベアー(熊)が帰ってきた」
記事によると、マクレンドン監督はこう語ったという。シアトルでは「クマ」の愛称で知られる岩隈だが、クマは英語にするとベアー。常に冷静沈着なエースが、冬眠明けの獰猛な野生動物のような迫力抜群のピッチングを見せた。
「これこそ、私が知り、そして愛しているイワクマ」
2013年にオールスターに選出され、サイ・ヤング賞投票では3位に入った実力者だが、今季はこの試合の前まで4試合に登板し、0勝1敗、防御率7・17とらしくない成績だった。
「これこそ、私が知り、そして愛しているイワクマだ。戻ってきてくれて良かった。彼の制球は初回以降よくなった。落ち着いて93マイル(約150キロ)も出していた。見ていて、いいピッチングだった」
記事では、指揮官が重ねて岩隈を称えていたことに言及している。
防御率は5・22まで一気に改善。地元メディアからは、優勝候補の球団へのトレード候補として名前を挙げられる実力者だが、圧巻のピッチングでチーム内外に健在ぶりを見せつけた。