試合 :FAカップ 3回戦
開催日:2014年1月5日
結果 :スウォンジー・シティ勝利
スコア:「1−2」
得点者:ルートリッジ エルナンデス ボニー


【 マンチェスター・ユナイテッド 】

FW          エルナンデス
MF 香川真司     ウェルベック    バレンシア
MF      フレッチャー  クレヴァリー
DF ビュットナー エヴァンス ファーディナンド スモーリング
GK           リネガー

FW          エルナンデス
MF 香川真司     ウェルベック     ヤヌセイ
MF      フレッチャー  クレヴァリー
DF ビュットナー エヴァンス  スモーリング ファビオ
GK           リネガー

FW          エルナンデス
MF ウェルベック              ヤヌセイ
MF        香川真司  クレヴァリー
DF ビュットナー エヴァンス  スモーリング フレッチャー
GK           リネガー


1 2CBと2ボランチの守備力が低いのは本当に厳しい。
2 得点は取ったがエルナンデスのパフォーマンスは低い。
3 バレンシアは後半になって消えた。
4 ビュットナーはクロスの精度にムラが有りすぎる。
5 仕掛ける積極性は良いがヤヌセイは確実性に欠ける。
6 ファビオが退場になって終わった。
7 スモーリングは人を捕まえられないという大きな欠点がある。
8 香川はルーニーのようにプレイしようと頑張ったが・・・。

真ん中を1本のパスでポンと抜かれて失点というのは、少し前の悪い時のインテルと被る。香川やバレンシアなどのSHが相手のSBを気にし過ぎていたり、MFのラインをDFラインのようにきっちりと揃えない事によってバイタルエリアにギャップを作ってしまっていたり、という事も中央の守備の弱さには関係しているが、そうであったとしても、やはり一番の原因は2CBと2ボランチの個としての守備力の低さで、もしエヴァンスまで不安定だったらと思うと恐ろしくなる。早く手を打たないと手遅れになってしまうのではないだろうか。

そして、得点は取ったが、1トップのエルナンデスは攻撃のブレーキになってしまっていた。身体は動いているが、気持ちが空回りしているような感じで、ボールがしっかりと足に付いていない感じがする。そもそもとして、エルナンデスは典型的な点取り屋であるから、起点という部分ではそこまで期待はできないとは思っているが、それならファン・ペルシぐらいの個の力だけで得点を取る能力が欲しいところ。また、原因は分からないが、後半になってバレンシアが空気になってしまった事も痛かったし、ビュットナーのクロスの精度が不安定だったのも痛かった。

ヤヌセイは、やはりまだ若いからか、仕掛ける積極性は良くても成功確率がまだ低くて、こういう接戦の試合では厳しいと感じる。ファビオについては何も言い様が無い。もっと冷静にプレイできないと厳しい。そして、スモーリングについては、もっときちんと人に対して守れるようにならないとやはりどうにもならない。特にクロスの時にボールではなく人を守る(封じる)という守備方法を身に付けないと厳しい。個人的には、このあたりの守備陣の個の能力不足というのはファーガソンからの負の遺産とも言えて、少しモイズが可哀想にも思える。

という事で、最後に香川のプレイについては、ポジションは左サイドだったがルーニーのようなプレイをしようと頑張っていて、それは良かったと思うのだが、やはりボールを持った時の前への推進力であったりボールキープ力というのはルーニーのようにはいかず、残念ながら今の状態では左サイドかボランチをやるしかないのかなと思う。バレンシアに代えてヤヌセイを入れた時に、バレンシアではなくエルナンデスに代えてヤヌセイを入れ、ウェルベックが1トップ、香川がトップ下、という配置になる事を少し期待したが、やはりプレミアではまだトップ下は厳しいのかなとも思う。

スウォンジーのCFの選手はウィルフリード・ボニーという選手だったが、ボニーはフィテッセの選手だったのでよく知っていて、オランダリーグでは頭一つ抜けていたぐらいのボールキープ力とポストプレイの力を見せていたのだが、この試合でのボニーは最後に得点を取っただけで起点という部分ではあまり仕事ができていなく、やはりプレミアリーグでの中央の前というのは欧州のリーグの中でも厳しいポジションなのだと思う。但し、香川の場合には、これ以上のフィジカルというよりも、ファーストタッチの技術をもっと高める、ドリブルの一歩目をもう少し大きく前へ行けるようにする、ゴール前のシーンでPA内へ早いタイミングで入り込み(走り込み)過ぎない、という部分を高めた方が良いのではないだろうか。