「もはや決まった。スクデットは我々のものだ」。残り4試合で2位インテルに勝ち点8差をつけ、ミランのオーナーであるシルヴィオ・ベルルスコーニ氏は、セリエA優勝を確信しているようだ。

ミランMFクラレンス・セードルフが、そのスポーツ面での功績により、オランダ王室からナイトの称号を授与された。ローマのオランダ大使邸でセレモニーが行われ、ベルルスコーニ氏はその後、参加者に対して冒頭のように話したという(ただし官邸はこれを否定している)。

セードルフは「引退を考えているか? 僕の仕事では、モチベーションとフィジカルコンディションが重要になる。それがある間は、自分にリミットは設けないよ」とコメント。ベルルスコーニ氏は「彼は52歳までプレーするだろう。彼はピッチ内外でのリーダーだ。全員にとっての生涯の模範だよ。常に紳士として振る舞ってきた」と、セードルフを称えている。

セードルフもベルルスコーニ氏について、「彼と政治的な関係はない。僕は幸いにも彼やその家族をよく知ることができた。本当に偉大な方で、知的で素晴らしいハートを持っている。外部では彼について事実でないことがいろいろと言われるけど、自分の会長に対して発するネガティブな言葉は僕にはない」と、互いに敬意を払う関係だと話した。

また、スクデットについてもコメントしないわけにはいかないだろう。セードルフは「次の日曜にもうスクデット獲得が決まる? 7年ぶりで、早く決まってほしいね。みんなをKOし、タイトル獲得を決めるために、僕らは最後の一発を決めなければいけない」と続けている。

さらに、ベルルスコーニ氏は「セードルフ一家はサッカー選手を産み出しつづ受けている。クラレンスのほかにも、2人の兄弟や従兄弟がいるんだ。彼がミランの監督になったら、家族にも目を向けるだろうね。メディアが報じているように、我々は家族的なんだ。それも有利に働くだろう」とも述べている。

なお、ベルルスコーニ氏は圧倒的な力を見せるバルセロナについて、「サッカーでは決して到達不可能ということはない。挑戦する者はどこへでも到達できる。高く飛び立ち、ベストの目標を達成するものだ」とコメント。一方のセードルフは、チームとしての団結力を強調している。

「個人が違いになるということはない。たとえ(リオネル・)メッシであっても、バルセロナで彼が一人で勝っているわけじゃないんだ。常にチームが必要となる。もちろん、バルセロナはベストのサッカーを見せているし、おそらくは世界最高のチームだろう。でも、ほかにも勝つ方法はある。誰もが彼らと同じサッカーをしなければいけないわけじゃない」