17日のフィオレンティーナ戦がスコアレスドローに終わり、ユヴェントスの問題はさらに深刻なものとなった。現在、6位ローマに1ポイント差の7位ユーヴェは、ヨーロッパリーグ(EL)出場権をも失う恐れがある。8位のパレルモにコッパ・イタリア決勝進出の可能性があり、その場合はEL出場権が6位までしか与えられないからだ。

7位でELプレーオフ出場権を獲得するに終わった昨季に似たシーズンとなっているユーヴェだが、軽んじられている問題の一つとが、勝者のメンタリティーを欠いている点だ。特にアウェーでの話である。ユーヴェはドローが多いのだ。リーグ戦でのドローは10試合で、上位9チームの中で最も多い数字だ。アウェーでのドローは7つ。これは全20チームのうち、フィオレンティーナの「8」に次いで多い。アウェーでのゴール数は6位の21。これは、ユーヴェの最初の目標が失点をしないことにあるからである。

フィオレンティーナ戦はその象徴だろう。60分間にわたり、ヴィオラの攻撃に大きく苦しめられることはなかったユーヴェだが、彼らを抑えるだけにもとどまった。その後、アレッサンドロ・デル・ピエーロを投入するなどしたが、ゴールは生まれず、ユーヴェは勝ち点を落とした。チャンピオンズリーグ(CL)出場権争いにおいて、4位ラツィオには8ポイント、5位ウディネーゼには7ポイント差をつけられている。実質的に、ユーヴェがCLに出場するには、奇跡が必要だろう。

プロヴィンチャ(地方の中小チーム)のような姿勢は、ビッグクラブを相手にドローを狙うチームを率いてきたルイジ・デルネーリ監督によるものか、あるいはパーソナリティーの問題だろう。昨夏、改革とまでいかずとも、新しくなったグループだが、そのキャリアでビッグタイトルを獲得した選手はわずかしかいない。そして、テクニカルの問題なり負傷なりで、ジャンルイジ・ブッフォンやデル・ピエーロ、ファビオ・グロッソ、ルカ・トーニといった選手たちが常にプレーできなかった。

ELもユーヴェの問題を示している。今季のELで、ユーヴェは6試合連続ドローに終わり、グループリーグ敗退となった。確かに、マンチェスター・シティのようなチームもいたが、レフ・ポズナニのような無名のチームもいたグループだ。

少なくとも欧州への道を手にするために、ユーヴェにはあと5試合が残されている。ドローを終わらせ、勝利が必要となる5試合だ。