かつて中国の女子卓球界に君臨し、現在は人民日報の副秘書長であるトウ亜萍氏が、「人民日報は62年間一切の虚報はない」と発言し、インターネット上でバッシングを浴びている(トウは登におおざと)。中国の各メディアが伝えた。

 トウ亜萍氏はオリンピックで金メダル通算4枚を獲得。引退後、英ケンブリッジ大学などで学ぶかたわら、国際オリンピック委員会(IOC)の選手委員を務めた。その後、北京オリンピック組織委員会メンバーを経て、2009年4月に共産主義青年団北京市委員会副書記に就任。2010年9月、37歳の若さで人民日報社副秘書長に就任した。

 人民日報系列の検索エンジンサイト「人民捜索」の総裁でもあるトウ亜萍氏は8日、北京郵電大学で行われた就職講演会において、「人民日報は(1948年に創立されて以来)62年間、一切虚偽の報道は行っていない」と発言。講演の内容が複数のウェブサイトに転載されると、「あまりにもひどい発言。辞職するべきだ」などの批判が殺到した。中には、大量の餓死者を出した『大躍進』政策時代に、「農業の生産量が飛躍的に伸びた」と報じている人民日報の記事紙面を貼り付けたユーザーもいた。

 トウ亜萍氏はまた、自らの経歴を引き合いに出して、「人民捜索」は“検索エンジンのナショナルチーム”とアピール。「中国卓球ナショナルチームには一握りの精鋭しか入れない。『人民捜索』も同じで、中国人の英知を体現しなければならない」と述べた。(編集担当:中岡秀雄)



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