16日、南アフリカ・ワールドカップ(W杯)のグループリーグ第1戦で、いよいよスペインが登場する。過去47試合で敗れたのはわずか1試合。12戦連続無敗中の欧州王者をキャプテンとして率いるのが、守護神イケル・カシージャスだ。数字や最近のプレー内容から、スペインは優勝候補と目されている。主将として初めてのW杯を迎えるカシージャスは、スイスとの初戦を前に、キャプテンとしての“賢さ”をうかがわせている。

「チームバスを降りる前から勝てると考えるのは、とても良くないことだ。僕らは慎重にならなければいけない。落ち着いて、スイスを始めとするすべてのライバルたちに敬意を払わなければならないんだ。スイスは大変な相手だよ。僕らにはコンフェデレーションズカップでの経験がある。より弱い相手(アメリカ)に敗れ、僕らは大会から敗退した。EUROに続くタイトルを獲得できなかったんだ」

「(今の代表は)ベストのチームだよ。素晴らしい才能を持つ選手たちがそろっているというだけじゃなく、よりチームになっており、ファミリーになっているからだよ。僕らは自分たちの美しいプレーを生かすことを学んだ。そして、見る人を楽しませている。EUROがターニングポイントになったんじゃないよ。6、7年前からいろんな代表監督たちが、世代交代を図ってきたんだ。ルイス・アラゴネス監督とビセンテ・デル・ボスケ監督は、それぞれまったく異なる特徴の指揮官だけど、戦術的には同じ歩みを続けている」

「ボール? パーフェクトじゃないけど、慣れの問題だよ。そのための時間はあった。ミスをして言い訳をしようとしないことは確実だよ。僕らは勝つためにここに来ている。それは否定しない。でも、全世界がそう言っているからといって、勝てるわけではないんだ」