「100人中上位15人」と「偏差値60以上」が同じ意味? 一瞬混乱してしまいますが、落ち着いて説明を読めば、ああ、なるほどと思えてきます。このように数字に対する苦手意識は「ちょっと慎重に接する」ことで解消できるのだそうです。今回の無料メルマガ『1日1粒!『幸せのタネ』』では著者の須田將昭さんが、数字に対する苦手意識をどうすれば解消して行けるのか、身近な例をあげながら解かりやすく解説しています。

数値に騙されない

「数字を読む」というのは、意外に難しいものです。たとえば…

100人のうち、上位15位以内に入れない人は、全体の85%もいます。

という文を読んだら、普通は「それは当たり前だろ?」と思えますね。1位から100位まで並べたら、1位から15位までで15人。残り85人はそれ以下の順位ですから、「100人中85人」つまり85%の人は,15位以内に入れません。当たり前のことです。

ところが、これを少し言い方を変えてみます。

どんなに勉強しても偏差値60以上のグループに入れない人は約85%もいるのです。何が悪いのでしょうか?

と言われると、とたんに「偏差値60ってすごい壁なんだな」と思ってしまいますよね。

ですが、偏差値というのは、そもそもある数値が全体の中でどのあたりに位置するのか、ということを示すものです。そして、「偏差値60以上」というのは、上位16%ぐらいの集団になります。

つまり、「100人中上位15位」というのも、「偏差値60以上」というのも、内容は基本的に変わらないのです。ちょっと耳慣れない言い方をされると途端に難しいと感じてしまいますが、慎重に考えると実は同じ内容で、そんなに難しくないことだということがわかります。

「数字は苦手」とおもう方も少なくないのですが、ちょっと慎重に接するだけで、その苦手なところは解消されていきます。

普段の買い物でも考えてみましょう。これは実質的にはどのくらい割り引きされているのでしょうか。

2割引の10%ポイント還元

1万円の商品で考えましょう。2割引なら8,000円です。これの10%還元してもらうと、800ポイントつくので,実質7,200円という計算になります。つまり、28%引き、と言う風に考えることもできます。

もちろん、そのお店で次に買い物をするつもりがないのならポイントなんてもらっても意味がないので、直接25%引きしてくれるお店があるのなら、そちらで買うのが結果としてお得、ということもあるかもしれません。

いろんな数字が飛び交うので戸惑いがちですが、ちょっと一歩立ち止まってゆっくり考えてみると大丈夫ですよ。

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