マイクロソフトがiOS/Android向け総合ニュースアプリ! ほかのニュースアプリとは何が違う?

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情報の入手方法として、すっかり定着した感のあるスマートフォンのニュースアプリ。さまざまなアプリが揃っているが、世界的なIT企業であるマイクロソフトが、iOS/Android向けのニュースアプリを新たにリリースした。

ほかのアプリとは何が違うのか、あるいは違わないのか。
機能と操作性をレポートする。


●マイクロソフトから登場したニュースアプリ「Microsoft News」
毎日の通勤・通学や仕事の移動時間などに欠かせないのがニュースアプリだ。
最新ニュースから天気、政治・経済、グルメ、芸能ニュースなど、さまざまなメディアから記事を収集してジャンル別に表示したり、カスタマイズして自分に興味のある記事だけを表示できたりと、現代人の情報入手のツールとして、すっかり定着した。

それだけにアブリ間の競争も激しい。
・スマートニュース
・グノシー
・NewsPicks
などのベンチャー系のアブリもあれば、
・Yahoo! JAPANが提供するYahoo!ニュース
・GoogleのGoogleニュース
・ソニーが手がけるNews Suite
・カスタマイズしたニュース収集を得意とするカメリオ
など、さまざまなタイプのニュースアプリが登場している。
ユーザーの多くも、複数のニュースアプリをインストールし、使い分けているのではないだろうか。


そうした中、新たなニュースアプリがマイクロソフトから提供された。
「Microsoft News」がそれだ。
現在、iOS/Android版のアプリが提供されている。

マイクロソフトは以前からMSNニュースを提供していたが、今回はAIも活用してニュースを収集・配信する新しいニュースエンジン「Microsoft News」をもとに、iOS/Android版アプリを投入したカタチだ。

特徴の1つは、Microsoftアカウントでサインインすると、スマートフォンやパソコンなどの端末が異なっても同じニュースを閲覧できることだ。
もちろん、ほかのアプリと同様に、カテゴリーを指定して表示する記事をカスタマイズすることもできる。また、背景を黒にする「ダークテーマ」も選択できる。
ニュース記事の選定には、AIが活用されているが、人間による編集も加わっているそうだ。

なお、Windows 10に標準で用意されているストアアプリ版の「ニュース(MSNニュース)」も基本的には同じものである。
確認したところ、iOS版でのカスタマイズがストア版にも反映されるので、iOS/Android/Windowsのすべてのプラットフォームで同じニュースを見ることが可能になる。


iPhone版のMicrosoft News。基本的な使い方は他のニュースアプリと変わらない。



ダークテーマを設定して背景を黒にすることもできる。



カテゴリーをチェックして表示するニュースをカスタマイズできる。


●他のニュースアプリとの明確な違いは……
ただしMicrosoft Newsに、ほかのニュースアプリとは異なる特別な個性があるかというと、残念ながらあまり見当たらない。
Windows 10のスタートメニューのような少し大きめのタイル状の画像がデザインの特徴だが、機能や配信されるニュースそのものは、ほかのニュースアプリと大差ないようだ。

とはいえ、いまでは1つのニュースアプリで十分という人は少ないだろう。
複数のニュースアプリをインストールして、アプリを切り替えながらいろいろなニュースを読んでいる人も多いと思うので、そういうユーザーにとっては、大型の総合ニュースアプリが1本増えたのは歓迎できるはずだ。
また、パソコンの利用時間が多い人には、ストアアプリが用意されているのもありがたいだろう。

今回マイクロソフトがAIを活用してニュースアプリに参入したことで、GoogleをはじめとするAIを使ったニュースアプリの競争が激しくなるかもしれない。
マイクロソフトはAIチャットボットの「りんな」を持っているので、「りんな」がニュースを選んだり、解説してくれたりする仕掛けができたら、なかなか面白いと思うがどうだろうか。


Windowsストアアプリ版の「ニュース」。名前は「MSNニュース」だが、カスタマイズは同期されてスマホ版アプリと同じニュースが表示される。



ストアアプリでも、カテゴリーを指定して記事をカスタマイズできる。


Microsoft News(iOS版)

Microsoft News(Android版)



井上健語(フリーランスライター)