子どもが巻き込まれる悲惨な事件が相次ぐ昨今、子を持つ親も、子供たち自身も不審者に対する警戒が高まっています。そんな世の中だからなのか、とある小学生男子の行動が称賛を浴びています。

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 この出来事は、小説「異世界落語」(ヒーロー文庫/主婦の友社)の作者である朱雀新吾さんが体験した内容。

 「小1の長男と一緒に下校する練習をしていたら(過去、下校時迷子になって、親切な方から保護歴二回)、小学校高学年くらいの男の子が声をかけてきた 『ねえ、その子、おじさんの子?』 衝撃を覚えた。この子は今、私が小さい子を連れている不審者なのだと疑い、勇敢にも声をかけてきてくれたのだ」と、その出来事を投稿。

 続くツイートで「私は小さな英雄に尊敬の念を抱いた 『この子はおじさんの子供だから大丈夫。君はとても勇気がある子だね。でも次からは近くに大人がいるか確認して声をかけてね』『うんごめんなさい。でもおじさんもそんな変な格好はダメだよ』 その時の私の変な格好がこちら」とその時着ていた服の上下の画像を添えています。

 おじさんも変な恰好はダメだよ、という少年の目に映ったその恰好とは……黒地に白で縦書きされている「異世界落語」の5文字が入ったTシャツに、将棋の「と」(歩兵の裏側)がびっしりと並んでプリントされたモノクロのステテコ。

 あぁ、確かにこれは見ようによっては怪しさ大爆発かもしれない。途中までこの少年と朱雀さんのやり取りに心底感心していたら、最後の画像で見事にオチが付きました。ちなみに、朱雀さん自身はこの格好について、自分の中では当たり前すぎて何ら怪しい感じはなかった様。

 このツイートが投稿されるとたちまち拡散され、大きな反響に。「少年の勇気に感動した、けど最後声出して笑った」「服装、身だしなみは大事ですよね(笑)」「すごくいい話なのにオチで腹筋が崩壊」と少年の言動と朱雀さんのやり取りとその時の服装に突っ込まざるを得ない人が続出という事態に。

 少年の行動は昨今の事件もあり、とても称賛されるべき話。ただ、やはり子供一人では相手が悪い大人であったらとても太刀打ちできないのも事実。声を掛けた相手が朱雀さんで本当に良かったのですが……子供を連れている時は、やはりあまり変に目立つ格好はしない方が無難かもしれませんね。少年ではなく警察官から職務質問される事になりかねませんし。

 正義感ある少年がこのまま健やかに、正しく成長してくれる事を願わずにはいられないと同時に、まるで「落語」のようなオチのある話題でした。

<記事化協力>
朱雀 新吾さん(@jackinjackjapan)

(梓川みいな)