世界同時株安は仕込みどき? じわじわ上げる中国株10選

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 日経平均株価は1月に過去最多の16連騰を達成、アメリカ株も史上最高値を更新するなど、明るい話題が続いていた株式市場。しかし、2月に入ってアメリカ株の下落から日本でも株安となっている。実は中国株も同様、じわじわと上昇していたのだが現在は反落傾向だ。今回はそんな中国株をめぐる情勢と、オススメ銘柄10選をご紹介。

◆弱気? 強気? 思惑が交錯して上昇トレンドに!

「昨年は世界的な上げ相場でしたが、中国本土市場は急落相場後の回復が遅れていました。そこでPERが比較的低かった本土株に注目が集まり、国内外の投資家から買いが入ったのが、本土株好調の要因でした」

 そう語るのは、投資アナリストの田代尚機氏。中国本土の主要銘柄で構成されるCSI300指数は’15、’16年の大暴落以降は大きな下落もなく、1月まで右肩上がりを続けていた。田代氏は中国経済の現在をこう分析する。

「中国はリーマンショック後、景気対策を過激にやりすぎてしまい、素材産業を中心に設備過剰が深刻になり、環境破壊がひどくなりました。しかし、そうした負の遺産の解消が進んだことで’17年のGDP成長率が6.9%と7年ぶりに前年の伸び率を上回りました。香港市場の主要銘柄で構成されるハンセン指数は、上昇トレンドを形成していて年明け以降、過去最高値を更新していました。スマホや電子マネーなどの新しい産業が景気を支える一大産業に成長しており、見通しは明るいです」

 中国政府は投機に対し否定的な立場を取っているものの、田代氏は以下のように予想する。

「当局の政策は着実に景気に反映されます。バブル期のような高騰こそ望めないものの、一帯一路などの政策が形となって国家の成長が続く限りは、今後、株価は緩やかな右肩上がりをするでしょう」

◆本土市場は複雑怪奇。狙い目は香港

 中国には深圳・上海の本土市場と香港市場の3つがあり、さらに本土市場は人民元建てのA株と外貨建てが可能なB株に分かれている。どこに参入すべきなのか迷いがちだが、田代氏は「香港市場が最適です」と解説する。

「人民元で取引される中国本土のA株は、ここ数年の市場開放政策によって、主要銘柄については外国人でも買えるようになったのですが、企業情報の入手が難しいといった弱点があります。また、株価は政策や市場の噂で大きく動くなど、ファンダメンタルズ以外のことに十分注意しなければいけません。投資初心者は、香港市場を中心に投資をしたほうが無難でしょう。香港市場は外国人投資家も多く、国際市場の値動きに近い動きをするため、世界の株価が全体的に上がっているならばチャンスです」

 実際に香港市場で投資を行う人気株ブロガーのじゅん氏は「香港市場の企業はほとんどが英語のIRサイトを用意しているため情報を集めやすく、銘柄数も多いので香港のみでリターンを得ることは十分可能です」と、田代氏の意見に賛同する。

「私は事業内容とPERを精読し、割安な株をインデックス気味に保有するスタイルを取っています。中国株は全体的に値動きが荒いので、公益・電気通信と食品銘柄を中心とした保守的なポートフォリオを組み、残りはそれをカバーするため、成長が期待できる銀行やアリババなどのグロース株を保有しています。’17年は値上がり益と配当を合わせてプラス28%の成績でした」

◆中国特有の事情を読み取り、危険を察知

 中国の成長に乗り勝利をつかんだじゅん氏だが、値動きの荒い中国株で保守的な投資方針とは……。

「中国のGDP成長率は6.9%と非常に高く、これからも大きな成長が見込めます。そのためリスクの大きな銘柄を中心にせずとも、成長の恩恵にあずかることは十分可能です」