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シンガーとウイリアムズ 互いの知見を共有

シンガー社はウイリアムズ・アドバンスト・エンジニアリングと共同で、ポルシェ964ベースのモデルを発表した。

ウイリアムズの軽量化とダイナミクスによる知見、そしてシンガーが囲いこむパワーとダイナミズムを好む層へのアプローチの手法が、このクルマに反映されているようだ。

詳しく見ていこう。

3.6ℓフラット6を載せるオリジナルの964型911といえば、最高出力は247psだった。これを4.0ℓまでボアアップ。なんと9000rpmまで回るようにした。

車重は990kg。ボディとシャシーの大半がカーボンファイバーとチタン、マグネシウム、アルミニウムによって構成されていることが、こんなに軽い理由である。

カムシャフトやシリンダーヘッドなど、メカニカルコンポーネントもマグネシウムやチタンに置き換わっている。6速のギアボックス(ヒューランド)もマグネシウム製だ。

と、メカニカルな話はここまで。

シンガーが手を加えたのだから、気になるのはディテールだろう。

内外装は「シンガー流」 開発にはアノ男

フックス風のホイールは18インチのマグネシウム製。これにミシュラン・パイロット・スポーツ2が組みあわさる。

その奥にはブレンボのキャリパーが顔を覗かせる。ブレーキディスクはカーボンコンポジットである。

ブラッドオレンジのボディカラーは室内にも引き継がれる。バケットシートはレザーだ。

開発に携わったのは、元AUTOCARの編集者で、今はトップギアで奮闘しているクリス・ハリスとレーサーのマリノ・フランキッティで、組み立てはオックスフォードシャーのウィリアムズのプラントでおこなわれる。

生産台数は最大で76台。価格は個体のスペックによって変わるというのが、今のところ掴んでいる情報だ。

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