【意外と知らない】クルマの「アノ」異音の原因とは?

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セルフで対応できるものもあるので要チェック!

クルマも長年乗っているとガタが来る。この「ガタ」とは、具体的には「異音」としてわかる場合が多い。たとえば内装のきしみ音。音源がわかればグリスアップなどで解消することもできるが、寒いときにだけ出たりして、なかなかの曲者。ワセリンなどを塗るのもひとつの手である。

不愉快な風切り音は、基本的にドアのモールを新品に交換するしかないが、窓の角度などを微調整することで軽減できることもある。またドアのモールとの間に挟むタイプの社外のシリコン製モール(商品名「ウインドキーパー」等)なども効果が期待できる。

オーディオのノイズは、スピーカーコーンの破損、オーディオ本体、配線関係、etc.とさまざまな原因があるので、専門店へ……。意外にオルタネーターやバッテリーの劣化なども影響し、バッテリーを大容量タイプの新品にしたら音がよくなったということもあるし、ノイズフィルターも手軽で効果的だったりする。

段差を通過するときに、コトコトという音が出るのは、サスアーム類のゴムブッシュが硬化した可能性が大。

「バフバフ」「ボフボフ」と言って、マフラーから黒煙が出たら、インタークーラーのパイピング抜けを疑う。

「キュルキュル」系は、Vベルトが怪しいので、早めに点検、交換へ。

ブレーキをかけたときに、「ギシギシ」という音が出たら、キャリパーO/H の時期。

少しでも異音を感じたら発生源と発生状況を確認しプロに相談!

直4や6気筒エンジンなのに、かつてのスバル車のような、ボクサーサウンドになってしまったら、点火コイルかプラグなど、点火系のトラブル。

コーナーリングのときだけ、「ゴー」という音が聞こえてきたら、ハブベアリングが寿命かもしれない。さらに、クラッチを踏んだ時、「ピー」と笛のような、小鳥の鳴き声のような音がしたら、クラッチのマスターバックが怪しい。

「ウィーン」というモーターのような音は、エアコンのコンプレッサーが焼付いた可能性がある。

アイドリング時に、「プー」と高い音がして、クラッチを切ると消える場合は、クラッチベアリングが不良。「キューキュー」といった何かが滑っているような音は、ウォーターポンプかも……。「ヒュー」という、モーターのような金属の唸り音が車体中央から聞こえてきたら、ミッションが危ない。

エンジン始動時に「ヒョヒョヒョヒョ」という異音が出たら、スターターモーターのグリース切れ。

ブレーキの鳴きは、パッドの面取り、パッドの裏板へのグリスアップ、泣き防止シムの微調整などで解決する場合もあれば、パッドの素材、パッドとローターの相性、パッドの扁摩耗、ローターの歪みや段付きなどのケースもある。しかし、鳴き自体はトラブルともいえないので、点検して問題がなければ、気にしない方がいいのではないだろうか。

いずれにせよ、いつも乗っている愛車だからこそ、ちょっとした音の違いで、トラブルの前兆に気付けることが多い。

いつもと違う音が聞こえたら、発生源を探し、どのようなシチュエーションで異音がするのかチェックして、早めにプロのメカニックに相談してみよう。

(文:藤田竜太)