台湾では近年、日本食がブームとなっている。特に、ラーメンやうどんといった「麺もの」の人気が強く、日本の有名店が続々台湾に出店している状況だ。しかし中には、「本家」とは無関係な同名の店舗が台湾でオープンして、トラブルとなるケースもあるようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 台湾では近年、日本食がブームとなっている。特に、ラーメンやうどんといった「麺もの」の人気が強く、日本の有名店が続々台湾に出店している状況だ。しかし中には、「本家」とは無関係な同名の店舗が台湾でオープンして、トラブルとなるケースもあるようだ。

 台湾メディア・東森新聞雲は7月29日、7月に台中市にオープンした日本風うどん店「麺闘庵」が、「本家」である日本の奈良県にある「麺闘庵」から痛烈に批判を受けるとともに、自らも「日本の店とは関係がない」と明かして物議を醸しているとする記事を掲載した。

 記事は、7月に台中市で開店した「麺闘庵」が、今年3月にフェイスブック(Facebook)上で「日本の奈良に10回見習いに行き、日本の麺闘庵の創業者に何度も訪問した。絶え間ない努力と訪問により、ついに相手から前例のない回答を得た」として、「分店は出さない」というポリシーを持つ「麺闘庵」が台湾での「暖簾分け」を認めたように表現したことを紹介。

 これに対して、日本の「麺闘庵」が店頭に「海外に分店はありません。台湾の麺闘庵は当店とはなんの関係もありません」、「台湾の経営者が当店に学びに来たことはなく、当店の厨房に入ったことすらありません」との声明文を掲示していることが、ネットユーザーによって明らかにされたと伝えた。

 そして、台湾の業者が「日本の製麺所で学んだが、麺闘庵では学んでいない」とするばかりか「学びに行く必要もない。スープが違うのだから」、「日本の麺闘庵とは関係ない。代理店でもない。ただ、こちらの店名も麺闘庵だということに過ぎない」と開き直ったような態度を示すとともに、今後も同名で営業を続けていくことを明かしたと報じた。

 記事は、台湾側の態度について「中国のそういうところばかり学びやがって」、「恥ずかしくて死にそう。本当にもう大陸と同じレベルじゃないか」といった批判的なコメントが続々と寄せられたことを併せて伝えている。

 記事には台湾の店舗の画像が掲載されているが、全く同じ店名を使っているほか、「巾着きつね」のロゴなど奈良の「本家」のものをそのまま転用していることが伺える。「本家」の存在を知っていれば「暖簾分けした店」という印象を持つのが自然なレベルだ。どういった経緯で「麺闘庵」という名前を付けたのかは分からないが、バレた時の開き直り方が見苦しい。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)