中国・北京で20日に行われた「北京マラソン」。国内外から約3万人が参加したことが伝えられる中、ランナー6名、審判1名の合計7名が心臓発作に見舞われていたことが明らかになった。

大気汚染が大きな問題となっている中国・北京で、20日に開催された「第35回北京マラソン大会」。スタート地点である「天安門広場で測定されたPM2.5の濃度は前年度より改善」と伝えられるなど、開催前はやや安心ムードが漂っていた。しかし大会終了後、複数人が心臓発作に見舞われたことが判明。ランナー6名、審判1名の合計7名が心臓発作を起こしていた。このことから、PM2.5問題についてはまだまだ楽観視はできないと波紋が広がっている。

ご存じのとおり、昨年度のPM2.5の値は基準値の10倍を超え、報じられた写真はどれもPM2.5のせいで霞がかかっており、マスクを着けたランナーの姿も目立っていた。このたびの大会で心臓発作を起こしたランナーたちはマスクを着けていれば発症を防げたとみるべきなのか、また心肺機能が落ちていたとすればそれはPM2.5のせいなのか、そのあたりの情報はない。

ちなみに北京にある米国大使館は当時、米国環境保護庁が関与して発表する「大気質指数(Air Quality Index)」を“175”としていた。指数151〜200は“軽度汚染=Unhealthy”と表現され、長時間の外出や屋外での激しい運動などを中止するようアドバイスする。北京でのあらゆる課外活動については、依然として警戒が必要であるという。

(TechinsightJapan編集部 Joy横手)