【米国はこう見ている】ヤンキース・Aロッドが春季キャンプ参加の場合はマイナー降格?
ヤンキースが取る非情な決断
薬物規定違反で2014年シーズンの全162試合とプレーオフの出場停止処分を受けているヤンキースのアレックス・ロドリゲス三塁手は代理人を通じ、ヤンキースの春季キャンプに参加する意向を示しているが、この場合、ヤンキースがかつての英雄をマイナーリーグに降格させる可能性が浮上した。
11日に調停人による出場停止処分を受けたAロッドは禁止薬物使用の事実を認めず、連邦裁判所で出場停止処分を取り消すために争うことを表明している。Aロッドのスポークスマンであるロン・ベルコヴィッツ氏は「アレックスは(ヤンキースの)春季キャンプに参加する予定でいる」とも語っているが、ESPN電子版によると、渦中のスターがキャンプ参加時にはマイナー送りとなる可能性があるという。
ルール上、Aロッドが出場停止処分を受けたのはリーグ戦とポストシーズンのため、開幕前にヤンキースの施設を使うことに何の問題もないという。だが、関係者によると、出場停止処分により、ヤンキースの40人の選手登録名簿から外れたAロッドに対し、チームはマイナー送りにできる権利を手にしたというのだ。
別の関係者はヤンキースがAロッドをマイナー送りにした上、マイナーのコーチ陣にノックやバッティング練習をさせないよう、無視させるという恐ろしい可能性も明かしたという。かつてのエースに対する非情な仕打ちの理由とは、出場処分確定後も係争継続の姿勢を打ち出し、世間の注目を一身に集めるAロッドに、メディアの取材が集中し、開幕までの大事なチーム強化が邪魔される危険性が高いからだ。
ベルコヴィッツ氏はマイナーリーグへの参加を余儀なくされた場合については回答していないというが、プレーオフ進出を逃し、今季巻き返しを狙う名門がAロッドにどのような姿勢を打ち出すのか、注目したい。