Windows8.1と共にウェブブラウザInternet Explorer(IE)」も最新版の11がリリースされました。これに伴って、Googleは、GmailなどでのIE9のサポート打ち切りを決めました。

Google Drops Support for IE9
http://googlesystem.blogspot.jp/2013/11/google-drops-support-for-ie9.html

Googleは、GmailやGoogle Appsなどのサービスを自社製のブラウザGoogle Chrome」では全バージョンをサポートし続けますが、他のウェブブラウザの場合は主要なバージョンとして、最新版とその1つ前のバージョンまでサポート対象とする方針を採っており、2世代以上前のバージョンはサポート対象から外れることになっています。

Google Appsには、「Gmail」「Googleトーク/ハングアウト」「Googleカレンダー」「Googleサイト」「Googleドライブ」が含まれており、幅広いサービスでサポートが打ち切られることに。


IEの場合、Windows 8.1がリリースされるのと同時に最新バージョンのIE11が登場。これに伴って、2世代前のIE9は、Googleのサポート対象外となることに。しかし、この対応は、IEにとっては少し厳しい対応であると言えそうです。

Google ChromeやFirefoxは、自動更新機能をブラウザの標準機能として持っており、最新版がリリースされればブラウザ使用者に通知されたり、気付かない間に自動アップデートすることも可能です。このため、Firefoxユーザーで自動更新機能をONにしているユーザーなどにとっては、Googleのサポート対象には特段の注意を払う必要がありません。

しかし、IEにはブラウザ内に自動更新機能はなく、WindowsによるOSのアップデートに付随する自動更新に頼っているのが現状であり、さらにこのアップデート自体もOSの種類によって更新されるIEのバージョンが異なるという不完全なもの。例えば、Windows Vista(SP2)/7では、OSによる自動更新はIE9までにとどまりそれ以降の最新版IEへのアップデートはブラウザ利用者のアクションが必要です。このため、現状のブラウザに特に不満がない場合、旧バージョンのIEを延々と使い続けるという事態が発生し、中にはいまだにIE6を愛用するユーザーもいるなど問題となっています。

さらに、最新版のIE11は、一部の開発者用プレビュー版を除けば、Windows8・8.1のみ対応しており、Windows 7はもちろん、まだまだ根強い人気を誇るWindows XPでは利用できないため、非常にユーザー数が少ない状態です。このため、実質的に、IEではGoogleによるサポート対応を受けられるのはIE10のみということに。

IE10のシェアは、2013年10月時点では12.42%にとどまっています。なお、IE9は5.88%、IE8は9.45%。


Googleからのサポートを打ち切られるということは、Googleの提供するGmailやGoogle Appsなど幅広い範囲のサービスでの利用に影響を与えることになるため、IEユーザーはもちろん、Google Chrome以外の他のブラウザを利用する場合には常に最新版のリリースがないか、使用中のバージョンがサポートされているかについて注意する必要がありそうです。