「ディズニーチケット当たる」と誘導 フォロワー14万人、小遣い稼ぎ目的か
フォローするとディズニーチケットが抽選で当たります――。ディズニー公式などを名乗るツイッターアカウントが、こんなお知らせを流していると、ディズニーランド運営側が注意を呼びかけている。こうした「偽」アカウントには、それなりの目的があるらしいのだ。
「ディズニー公式」「ディズニー本家」。ツイッター上では、こんなアカウント名で、チケット情報が次々に流されていた。
公式アカウントは、注意を呼びかけ
それらのツイートでは、応募方法は「フォロー&リツイート」だとし、当選者はダイレクトメッセージでお知らせするとうたってある。そして、ミッキーマウスのイラストが描かれたチケットが数枚写った写真がアップされていた。
「偽」アカウントには、数万人のフォロワーがいることもあり、14万人というケースさえあった。そんなに多くなったのは、フォローしないとダイレクトメッセージを受け取れないことが大きいようだ。当選者の発表もツイートしていたが、ネット上では、当選者のアカウント内容からこれも「偽」ではないかとの指摘が出ている。
騒ぎを受けて、公式アカウント「東京ディズニーリゾートPR【公式】」は2013年10月29日、注意を呼びかけるツイートをした。
「RTやフォローを促していますが、東京ディズニーリゾート公式ではありません」「公式アカウントはこちらのみです」
運営側のオリエンタルランドによると、チケットのプレゼント企画は、現在に至るまでやったことがないという。「偽」アカウントについて、広報担当者は、「詳細は分かりませんが、広告サイトやアプリに誘導しているようです」とみている。
実際、「偽」アカウントでは、チケットプレゼントのお知らせツイートに、お小遣い稼ぎサービスの広告サイトなどにつながるリンクを張ってPRしていた。
うまくいけば、1400万円が稼げる?
そうしたお小遣い稼ぎサービスには、「ロックジョイ」「モッピー」「ドッチ」などがあった。
ロックジョイ運営会社のハロでは、取材に対し、一連のツイートについて、サービスのユーザーが「友達招待」によるポイント稼ぎを目的にやっているのではないかとの見方を示した。
現在でも行っているキャンペーンでは、友達招待で、自らも友達も1000ポイントがもらえることになっている。ポイントをアマゾンのギフト券などに交換する場合、10ポイントで1円ほどになり、もし14万人の招待に成功すれば、自らは1400万円が稼げる計算にもなってしまう。
友達招待では、「招待コード」を書き込む必要があり、ツイートにはそのコード名が記されていた。
こうした行為について、ハロでは、苦情などを通じてユーザーを監視しており、ポイント交換を控える対応もしていると明かした。最近は、ツイッターや2ちゃんねるなどで誘導行為が見られ、困っているそうだ。どんなケースに対応するのかは、ケースバイケースだといい、社内で協議して決めていると説明している。