久々バカッターは「網棚で寝る男」 ちなみに網棚は「400キロまでOK」
一時は日本列島を席巻した感もあった「バカッター」騒ぎだが、9月後半にもなると、すっかり話を聞かなくなった。ようやく一安心――と思いきや、久しぶりに「燃える」人が。
都内在住だというある若い社会人男性は、2013年10月21日にツイッターでこんな投稿をした。
「ちょっと笑えた」との声も
「電車マナーない奴多すぎ!! 降りる人が先だろーが!!」
ここまでは、まったく正論だ。
「なんだクソばばぁ!!んなことも知らねーのか!!一生懸命座ろうとしてる感がうぜぇ!!前のクソガキもクソばばぁに席譲ってやれよ!!」
言い方はともかく、席の譲り合い自体は悪い話ではない。しかし問題はこの先、
「俺はどうなんだって?俺は…俺は人の迷惑にならないようにここにいるよ」
との発言とともに投稿した写真だ。なんと網棚の上によじ登り、堂々と寝転がっているのである。確かに席は取らないかもしれないが、もちろん褒められたことではない。
投稿は相次いでリツイートされ、一部ネットメディアでも取り上げられた。当人も冗談交じりにではあるが「どうぞ気の済むまで叩いて晒してください…」とつぶやいている。もっとも、これまでの「バカッター」騒ぎのように食品の衛生などに絡む話でもなく、また「ブーム」もすでに沈静化したこともあってか、「ちょっと笑えた」「なんでかわからないけどコイツ嫌いになれない」というような声も聞かれた。
だからと言って上ってはいけない
一方、「人間が乗って、網棚は壊れないのか?」とその強度を心配する人もある。
実際のところはどうなのだろうか。男性が乗っていたのはどの路線か定かではないが、JR中央線で確認してみると、網棚は少なくとも4か所でしっかり壁に固定され、さらにつかみ棒などでも支えられている。軽くつかんでみたが、少々の力でどうにかなりそうな気配はない。見た限りでは、「重量制限:○○キロまで」というような表記は見つからなかった。
そこで、JR東日本に直接尋ねてみた。広報担当者は「網棚……ですか?」といささか戸惑いながらも、資料を見つけてきてくれた。
「日本鉄道車両工業会の基準で、『1メートルあたり約130キロ』に耐えうる強度というのが目安になっています。7人掛けの車両の場合、網棚は3メートル強ですので、だいたい400キロ程度の重量に耐えることができます」
となればよほどの「重量級」でない限り、とりあえず壊れる心配はなさそうだ。もっとも今回の件を伝えると、「確かに『網棚に乗ってはいけません』とは放送してませんが……」と担当者も困り顔に。いわば「ルール以前」の問題なので、当然やめてほしいとのことだった。